最新作43

2010年4月17日より

「ゾウさん」

ゾウの耳が動いて見える。

「yPS細胞」

2010年の第38回YPS（九州大学大学院芸術工学府　視覚心理学研究室　YPS実行委員会主催）の講演のタイトルを「yPS細胞と錯視」としてしまったために、期日も迫ってあわてて作り上げた錯視てんこ盛り作品。YPSとは、Young Perceptionists' Seminar の略である。「知覚心理学会」の若手版といったところであるが、伝統がある。自称若手も参加できる。合宿形式で、「妄想発表」を主体とする。以下、本作品の錯視の説明を行なう。

「水戸コンドリア」・・・ 4隅に配した葵の御紋が図の中心から遠ざかる方向に動いて見える。（最適化型フレーザー・ウィルコックス錯視　タイプ V）

「錯視的二重螺旋」・・・同心円配列したパターンが渦巻きに見える。（縁飾りエッジの錯視の渦巻き錯視）　目を動かすたびに円盤が急速に回転して見える。回転して見える方向は不定。（リフレッシュ依存の回転錯視）

「回転式ライソゾーム」・・・リングはゆっくり時計回りに回転して見える。（中心ドリフト錯視）

「錯視的中心体」・・・白い楕円は円筒の上部として知覚されるとずんぐりして見える。逆に言い方をすると、円筒の上部の楕円を切り離して取り出すと細長く見える。（シェパード錯視）

「Yellow Production System (?)」・・・ Y と S は黄色く見えるが、物理的には P の白と同じである。（ムンカー錯視）

「斜面小胞体」・・・上の列は左に傾いて見え、下の列は右に傾いて見えるが、物理的にはどちらも水平に並んでいる。（トゲトゲドリフト錯視の傾き錯視）　網膜像の動きに依存して、これらのパターンは動いて見える。（トゲトゲドリフト錯視）

「ゴルゴ体」・・・ 1は左に傾いて見え、3は右に傾いて見えるが、物理的にはどちらも垂直・水平に配列している。（トゲトゲドリフト錯視の傾き錯視のうちツェルナー錯視）　網膜像の動きに依存して、これらのパターンは動いて見える。（トゲトゲドリフト錯視）