最新作21

2006年10月3日より

「フグ」

フグが拡大して見える。

昨日（2006年11月19日）、山口情報芸術センターで開催中のサイエンスワールド2006において、「錯視デザインとトリックアート」というタイトルで講演。帰りに新山口駅のレストランで「フグのから揚げ」になるものを食す。一皿には4匹のフグのから揚げが乗っていて、美味。上の4匹は山口大学教授のM野先生が食べたフグ、中の4匹は山口大学助教授でサイエンスワールド実行委員長のN井先生が食べたフグ、下の4匹は私が食べたフグ、ということを意味しているわけではない。

錯視ファンのYさん（山口県）が「プクちゃん」と呼びたいとおっしゃるので、「プクちゃん」にしたいと思います。　（もっとも、元祖プクちゃんは、N井先生とM野先生と私のおなかの中）　 <2007年1月28日>

「光るフジツボの詰め合わせ」

白い部分が輝いて見える。さらに、白い部分に暗いものが閃って見える。

「八重桜男」

しばらく同じところを見ていてからカーソルを図に乗せると、新しく出てきた図の左半分が右半分よりも暗く見える。しかし、実際には同じ明るさである。

「紫芋の波」

図が波打って動いて見える。

「トンネルの回転」

トンネルが反時計回りに回転して見える。

「優雅なクラゲの回転」

円盤が時計回りに回転して見える。

「土星」

土星の輪が回転して見える。

これぢゃ、土星は連星だ。まあ、いいか、冥王星は惑星ではなくなったことだし。

「３本の川」

（錯視A）真ん中の川を見ながら図に目を近づけると、両脇の川が真ん中に近づいてくるように見える。
（錯視B）それぞれの川がひとりでに左右に拡大するように見える。
（錯視C）全体的に図が左右に揺れて見えることがある（swinging-motion illusion⁽¹⁾）。
（錯視D）橋と橋の間から見える川の上を、橋に平行にオレンジ色の細い筋が渡っているように見える。

⁽¹⁾Khang B-G, Essock E A, 2000 “Apparent swinging motion from a 2-D sinusoidal pattern” Perception 29 453-459

(large size)

(small size)

「発達中の台風」

二重のリングが勝手に拡大して見える（最適化型フレーザー・ウィルコックス錯視⁽¹⁾）。あるリングの中心を見ながら、図に目を近づけたり遠ざけたりすると、その二重のリングのそれぞれがお互い反対方向に回転して見える（ピンナ・スピルマン錯視⁽²⁾）。また、あるリングの中心を見ながら、図に目を近づける時、リングの内側にやや暗くて星のような模様が現れ、内側のリングの見かけの回転方向とは反対方向に回転して見える（ペトロヴ・ポップル錯視⁽³⁾と関係があるかもしれない。破田野の錯視「2004年サル」とたぶん同じ）。

⁽¹⁾Kitaoka, A. and Ashida, H. (2003) Phenomenal characteristics of the peripheral drift illusion. VISION (Journal of the Vision Society of Japan), 15, 261-262.PDF Kitaoka, A. (2006) Anomalous motion illusion and stereopsis. Journal of Three Dimensional Images (Japan), 20, 9-14. PDF (manuscript but the same as the printed one)

⁽²⁾Pinna B, Spillmann L, 2005 "New illusions of sliding motion in depth" Perception 34 1441-1458

⁽³⁾Petrov Y A, Popple A V, 2002 “Effects of negative afterimages in visual illusions” Journal of the Optical Society of America A 19 1107-1111

「ダイヤモンドオオウチ錯視」

円の内側が動いて見える。

cf. Khang B-G, Essock E A, 1997 “A motion illusion from two-dimensional periodic pattern” Perception 26 585-597, Figure 1f

cf. Ouchi illusion

Spillmann L, Heitger F, Schuller S, 1986 “Apparent displacement and phase unlocking in checkerboard patterns” Paper presented at the 9th European Conference on Visual Perception, Bad Nauheim

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