科研費総括2025
(北岡の研究活動)

AIの導入による総合的錯視研究の新展開

立命館大学総合心理学部 北岡明佳

2025年3月26日


2021年度~2025年度科学研究費補助金 基盤研究(A) (研究代表者・北岡明佳) 「AIの導入による総合的錯視研究の新展開」 課題番号 21H04426 (2021年度:直接経費:1260万円、間接経費:378万円、2022年度:直接経費: 490万円、間接経費:万円、2023年度:直接経費: 490万円、間接経費:万円、2024年度:直接経費:490万円、間接経費:万円、2025年度:直接経費:490万円、間接経費:万円) (研究分担者 櫻井研三・新井仁之・渡辺英治・栗木一郎・蘆田宏・村上郁也・辻村誠一・小池千恵子)



 研究テーマあるいはその準備活動 経過 成果あるいは資料  イメージ画像 
 AIについての基礎勉強  研究員に資料を作ってもらって基礎的な勉強を始めたが、予想通り三日坊主に終わる。  全然ナシ → 研究分担者の皆様におすがりするしかない。

 以下、おすがりしたところ。
 Kobayashi, T., Kitaoka, A., Kosaka, M., Tanaka, K., & Watanabe, E. (2022). Motion illusion-like patterns extracted from photo and art images using predictive deep neural networks. Scientific Reports, 12, 3893 https://doi.org/10.1038/s41598-022-07438-3

Kobayashi, Y. & Kitaoka, A. (2022). Simple assumptions to improve Markov illuminance and reflectance. Frontier Psychology, 08 July 2022, Section Perception Science doi.org/10.3389/fpsyg.2022.915672 https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpsyg.2022.915672/full

よろしくお願いいたします。
 
 並置混色の研究  RGB加法混色からCMY「減法混色」までが一つにつながるとともに、ムンカー錯視、ネオン色拡散、白背景が黄色く見える色コントラスト錯視等の説明の可能性に道を開くとともに、白と黒の縞模様がどんな色にでも見える錯視の技法を確立した。  Kitaoka, A. (2003). Spatial color mixing and color illusions. Proceedings of the 4th International Symposium 2023 by the International Research Center for Color Science and Art, 1-4. Proceeding --- PDF (manuscript)

 北岡明佳 (2024) 並置混色における加算的色変換の色の錯視  第53回知覚コロキウム 道後友輪荘(松山市)・2024年3月26日 10:30-11:30 Presentation

 北岡明佳 (2025) 2025年3月14日(金)9:00-10:00 要素が弁別できる並置混色変換と色の錯視 色覚・色彩研究会 @立命館大学大阪いばらきキャンパス Presentation (html)
 
 ロトレリーフの研究  マルセル・デュシャンのロトレリーフを研究し、回転円盤でなくてもいかなる画像からもロトレリーフ錯視的立体を作れることを明らかにするとともに、それは運動視差による立体視であると考察した。  北岡明佳 (2025) ロトレリーフの研究 2025年3月4日(火)11:20-12:00 第19回錯覚ワークショップ 明治大学中野キャンパス Presentation 1 (html) --- Presentation 2 (html) --- Presentation 3 (html)
 主観色の研究  結構勉強し、たくさんの種類のベンハムトップを作って研究したが、その中での自力発見はほぼすべて先行研究によって報告されていたことを確認するとともに、特にめぼしい成果は得られなかった。  北岡明佳 (2024) 主観色研究の現在 日本色彩学会・色彩教材研究会・ワークショップ「色独楽で遊ぶ --回転混色の研究史と新たな色彩教育の可能性(第二弾)」・2024年2月4日(日)15:00-16:20  (オンライントーク) Presentation (pptx)

 光廣可奈子・北岡明佳 (2024) カラーマッチングによるベンハム主観色の測定 日本色彩学会第55回全国大会 九州大学大橋キャンパス・2024年6月29日(土)~30日(日) ポスター発表・シュートプレゼンテーション付き
 
 オストワルト表色系の並置混色化   オストワルト表色系を並置混色で実装することに成功した。原色は黒色、白色、純色で、強度表現ではなく、面積表現とした。いろいろな応用可能性を秘めていると考えている。  北岡明佳 (2024) オストワルト表色系の考え方を適用した並置混色の新技法 日本色彩学会第55回全国大会 九州大学大橋キャンパス・2024年6月30日(日)11:30-11:45 Presentation
 マクスウェルのスポットの研究  マクスウェルのスポット(黄斑の可視化現象)をディスプレーで観察できる技術を開発した。 北岡明佳 (2024) マクスウェルのスポットの錯視 日本視覚学会2024年冬季大会 工学院大学・2024年1月17日・ポスター発表(1p06) Presentation --- PDF --- Poster

北岡明佳 (2025) 黄斑・マクスウェルのスポット・ハイディンガーのブラシ 2025年2月28日(金)16:05-16:45 システム視覚科学研究センター10周年記念シンポジウム 立命館大学びわこ・くさつキャンパスエポック立命21・1階会議室 Presentation (PDF) --- Presentation Slide 18 (GIF)

論文投稿中
 
 傾き錯視と同居する静止画が動いて見える錯視の研究   傾き錯視の多く(もしかすると全部?)は静止画が動いて見える錯視を伴う、あるいは併存しやすいが、その関係性を整理した。  北岡明佳 (2022) 「傾き錯視と同居する静止画が動いて見える錯視の探求」 (2022年3月2日(水)15:20-16:00  明治大学「現象数理学」研究拠点共同研究集会『第16回錯覚ワークショップ』) Presentation (html)
 電車の前面展望のFOVの研究  走行する電車あるいはクルマ(人間の歩行でも同様)から見る前面展望(後方の展望でも同じ)を望遠レンズで撮影するとゆっくり走っているように見え、広角レンズで撮影すると速く走っているように見える。  Ashida, H., & Kitaoka, A. (2023). The zooming-speed illusion: A meta illusion? I-Perception, 14(4). https://doi.org/10.1177/20416695231187800
ブラックホール錯視の研究   暗い雲のような画像において、コントラストが低いところから高い方向に動いて見える錯視があるが、その時縮瞳する、という話。錯視画像制作以外の多くは他力による。  Laeng, B., Nabil, S. & Kitaoka, A. (2022). The eye pupil adjusts to illusorily expanding holes. Frontier Human Neuroscience, 16:877249. doi: 10.3389/fnhum.2022.877249 https://doi.org/10.3389/fnhum.2022.877249

 Laeng, B., Nabil, S., & Kitaoka, A. (2024). Tunnel motion: Pupil dilations to optic flow within illusory dark holes. Perception, 53(10). https://doi.org/10.1177/03010066241270493
明るさの視の研究  -  Kobayashi, Y., & Kitaoka, A. (2023). Developments of models for explaining lightness illusions. Japanese Psychological Review, 66(2), 131-149. (小林勇輝・北岡明佳 (2023). 明度錯視を説明するモデルと今後の展開 心理学評論, 66(2), 131-149. https://doi.org/10.24602/sjpr.66.2_131 -
お魚の錯視  -  Mair, A., Dadda, M., Kitaoka, A., & Agrillo, C. (2023). Illu-shoal choice: An exploration of different means for enrichment of captive zebrafish. Animals,13(16):2640. https://doi.org/10.3390/ani13162640 -
 色依存のフレーザー・ウィルコックス錯視  色依存のフレーザー・ウィルコックス錯視画像を点滅させると、錯視が強くなる。錯視画像制作以外の多くは他力による。  Kozaki, T., Seno, T., & Kitaoka, A. (2024). Illusory motion and vection induced by a printed static image under flickering ambient light at rates up to 100 Hz. I-Perception, 15(1). https://doi.org/10.1177/20416695231223444
 顔の研究 -  光廣 可奈子・渡邊 伸行・北岡 明佳 (2023). 顔全体および顔部位の美しさ・好ましさ・魅力の違い―刺激提示時間を要因とした分析― VISION, 35 (4), 135–145. -
       



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