2025年3月4日(火)11:20~12:00
第19回錯覚ワークショップ 明治大学
ロトレリーフの研究
(続き)(2ページ目)
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ロトレリーフの画素の動きについて
追跡したい点を5つ(中心に1つ、不動の一番外側に一つ、それらの中間に3点)用意し、ロトレリーフ変換します。
1. 同心円を用意する。
2. 錯視立体の頂点を決める。
3. 同心円の中心と錯視立体の頂点を結ぶ線 l を引く。その長さを d とする。
4. 一番外側の円の半径を r0 とする。
5. 半径 r の円周上にある点は、ロトリーフ運動においては円を描く。(真円かどうか要検討。以下は近似かもしれない)
6. その円の中心は元の点の位置であり、半径は、d × (r0 - r) / r0 である。
各点の軌跡
(縦軸・横軸は参照のため残してある)
cf. 元の画像
上記の数学が正しいことを自分で証明しようとして、ん~この程度の数学だがわからないということになったので、そうだAIに聞こうと思い立ったので、GoogleのAIのMonicaに聞いてみた。質問文は下記。
「ある一定の点とある円の円周上の点を結ぶ線を引く。この時、この線を一定の割合で分割する点を結んだ軌跡は円になると予想されるが、それを証明したい。」
そうしたところ、下記を即答した。
「これは興味深い幾何学的な問題ですね。この予想を証明するために、以下のステップで分析していきましょう。
まず、問題を数学的に定式化します:
固定点を A とします
円を C とし、その中心を O とします
円周上の点を P とします
線分 AP 上の点を Q とし、AQ:QP = m:n (m,n は定数)とします
Q の軌跡が円になることを証明します
証明のアプローチ:
座標系を設定し、代数的に解くのが効果的です
座標系は計算を簡単にするために、O を原点に置きます
以下のPythonコードで図を描画し、直感的な理解を深めましょう:」
ここでうんうん考え始めて、20秒程度でポストした画像の答えを出した。結論はOKのようだ。ありがたい。しかし途中は変なので、錯覚ワークショップの皆さんに聞いて大丈夫なことを確かめたい。
逆の方向からAIに聞いてみました。質問は「2つの大きさの異なる円があり、中心が同じではない時、位相角が等しい点を結んだ直線群は1点で交わることを証明せよ」としました。以下が解答です。「パラメータtをもちいると」あたりで私はついていけなくなりましたが、大丈夫のようです。
この幾何学的な問題を解いてみましょう。
証明の手順を以下のように進めます:
まず、問題を数学的に定式化します。
2つの円を考えます:
円1: 中心O₁(x₁, y₁), 半径r₁
円2: 中心O₂(x₂, y₂), 半径r₂
各円上の点P₁とP₂を考えます。
P₁は円1上の点で、位相角をθとします
P₂は円2上の点で、同じ位相角θを持ちます
これらの点の座標は:
P₁: (x₁ + r₁cosθ, y₁ + r₁sinθ)
P₂: (x₂ + r₂cosθ, y₂ + r₂sinθ)
P₁とP₂を結ぶ直線の方程式を考えます。
パラメータtを用いると:
x = x₁ + r₁cosθ + t(x₂ + r₂cosθ - (x₁ + r₁cosθ))
y = y₁ + r₁sinθ + t(y₂ + r₂sinθ - (y₁ + r₁sinθ))
θを消去するために、これらの式を整理します:
x = x₁ + r₁cosθ + t((x₂ - x₁) + (r₂ - r₁)cosθ)
y = y₁ + r₁sinθ + t((y₂ - y₁) + (r₂ - r₁)sinθ)
すべてのθに対してこれらの直線が1点で交わるということは、
θに依存しない交点が存在することを意味します。
この交点の座標を求めると:
t = r₁/(r₁ - r₂)
この値をもとの式に代入すると、交点の座標は:
x = x₁ + (r₁/(r₁ - r₂))(x₂ - x₁)
y = y₁ + (r₁/(r₁ - r₂))(y₂ - y₁)
この点は、θの値に依存していないことがわかります。
つまり、この点が全ての直線の交点となります。
したがって、2つの円において位相角が等しい点を結んだ直線群は、
上記の座標で示される1点で交わることが証明されました。
この交点は、2つの円の中心を結ぶ直線上にあり、
内分点または外分点となっています。
具体的には、2つの円の中心間の距離を内分する点で、
その比は r₁ : (r₂ - r₁) となります。
これは幾何学的にも直観的な結果で、2つの円の相似中心の1つとなっています。
4つの知覚像が交替する画像
4つの見え方を確認できるステレオグラム
つくり方
任意の画像でできる
2つの知覚像が交替する画像
8つの知覚像が交替する画像
ロトレリーフ作成プログラムの紹介
ロトレリーフ・ダブル(カルデラ)・any image
<September 9, 10, October 18, 2024>
さらに考察する
ランダムドットを用いた4つの知覚が交替する画像
錯視的立体が回転することはロトレリーフの必要条件ではない。
錯視的立体は円形でなくてもよい。
不動点の集合は直線でもよい。
ちなみに、上記ランダムドットでは不動線は奥に見えやすいが、顔の画像に不動線を置くと、不動線は手前に見えやすいことから、不動点の集合が直線であっても反転図形の性質は保持していることがわかる。
不動点の集合が直線の場合のデモは、運動視差(motion parallax)による立体視との関連性を強く示唆する。
3ページ目に続く
to be continued