2025年9月5日(金)10:10~11:00 第9会場(L506)
日本心理学会第89回大会・小講演・東北学院大学

ロトレリーフ展開的研究

(続き)(4ページ目)
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運動視差(motion parallax)のデモ


JavaScript-motion_parallax01b.html (両方向)

JavaScript-motion_parallax02b.html (片方向・水平方向)

JavaScript-motion_parallax02v.html (片方向・垂直方向)




運動性奥行き効果(kinetic depth effect)のデモ


JavaScript-motion_transparency01b.html





シルエット錯視



運動奥行き効果(kinetic depth effect: KDE)は、静止していてもある程度は立体的に見えるシルエットを動かすと、より生き生きとした立体物が知覚されるとともに、その奥行き方向の向きが反転するという性質で特徴づけられる。奥行き反転刺激でもある。一方、(立体感のある)ロトレリーフは stereokinetic effect (SKE) であり、KDEとは似ているが異なるものという扱いとなっている。違いとしては、KDEでは奥行き反転で知覚される像は2つで、それらは視線に垂直な面に鏡映であるのに対して、SKEではそうではないことがある。




きめの密度の立体感への寄与




きめの密度の違い(空間周波数の違い)であるが、奥行き方向に傾いた面の知覚に重要な貢献をしていると考えられる。きめの細かい側も粗い側も奥行き方向に傾いた面に見え、前者の面は後者の面と比較して奥行き方向により傾いて見える。

ただし、下図のように、きめの密度だけでは奥行き知覚が十分起こせない場合もあり、SKEには運動視差も重要である。







クレーター錯視との関係



クレーター錯視。上部が明るく下部が暗いパーツは手前に凸に、上部が暗く下部が明るいパーツは凹に見える。







みかけは似ているが、ロトレリーフでは部分の平均輝度の差が生じるわけではないので、クレーター錯視とは関係ないと考えられる。




ロトレリーフ作品


(mp4)

KDEanycone-image-instruments-Earth-satellite-NASA-Suomi-National-2012s07-.mp4 (15MB)



(mp4)

KDEanycone-image-instruments-Earth-satellite-NASA-Suomi-National-2012s08-.mp4 (15MB)




続いて、(弾性感のある)ロトレリーフ

注:立体感のある方は「剛体的」(rigid)、弾性感のあることを「非剛体的」(nonrigid)と分類する論文が多い。


(mp4)

KDEtwistcone-image-instruments-Earth-satellite-NASA-Suomi-National-2012s01-.mp4 (10.4MB)





5ページ目に続く
to be continued


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