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大学模擬講義・立命館大学慶祥中学校1年生の生徒さん対象
立命館大学以学館5号教室にて、2008年3月5日(水) 15:00~16:00

北岡 明佳(立命館大学 文学部 心理学専攻email

2008/2/22より


  錯覚(さっかく)とは?  

「立命館湖」

立命館大学衣笠キャンパスが水没したように見える。

Copyright A.Kitaoka 2004 (August 14)

ここが水没するようでは京都市街全域水没で~す。もちろん大阪も、神戸も。

実際の風景

 錯覚とは、実在とは異なる知覚のことである。


「立命館湖3」

立命館大学衣笠キャンパスが水没したように見える。屋根は等持院。

Copyright A.Kitaoka 2004 (August 14)

実際の風景



「金閣」


「比叡山湖」

京都市左京区岩倉地区が水没したように見える。

Copyright A.Kitaoka 2004 (August 16)

氷河期直後はこんな光景だったのかも。

実際の風景

「立命館慶祥湖」

立命館慶祥中学校・高等学校が水没したように見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2008 (February 22)

実際の風景

「立命館慶祥湖 2」

立命館慶祥中学校・高等学校のバス停が水没したように見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2008 (February 22)

実際の風景


東映太秦映画村の恐竜さん
(2005年10月2日撮影)


「透明に見えるビル」

中央のビル(クリスタルタワー)が透明に見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (May 1)



「透明に見える山」

中央の山が透明に見える。

Copyright Midori Takashima 2007
高島翠さんより, 2007/5/1

(東京都町田市内の小山馬場谷戸公園付近から西の方角を望む)

北岡明佳のコメント: Adelson-Anandan-Andersonのモデルで言えば、bistable transparency (両義的透明視あるいは二値安定透明視あるいは反転可能透明視)である。

なお、「透明に見える山」の報告はこれが初めてではなく、池田(1993)(関西大学『社会学部紀要』第25巻第1号pp.165-168)によると、大阪府吹田市の一角から遠望した山に見えるとして、写真が載っている。その池田によると、Metzger (1953) に既に載っている。


透明視については、以下を参照されたい。

透明視講義用のプリント

Kitaoka, A. (2005) A new explanation of perceptual transparency connecting the X-junction contrast-polarity model with the luminance-based arithmetic model. Japanese Psychological Research, 47, 175-187. Reprint or PDF request to me




「透明に見える川」

川が透明に見える。(実際に透明度は高いが)

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (May 1)

鴨川の上流の高野川です。清流とまでは言えませんが。


「立命館の錯視」

図を動かすと、動かした方向に青色の英文が動いて見える。見慣れると、黄色の英文も動いて見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2001

文献

Kitaoka, A. and Ashida, H. (2007) A variant of the anomalous motion illusion based upon contrast and visual latency. Perception, 36, 1019-1035.

(配布物)


これが元。



 錯視(さくし)とは、目の錯覚のことである。


「立命館心理学傾き錯視」

「立命館」文字列は右下がりに見え、「心理学」文字列は右上がりに見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (August 7)


「立命館右上がり錯視」

「立命館立命館立命館」と書くと右下がりに見え、「右上がり 右上がり 右上がり」と書くと右上がりに見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (August 9)

「立命館」はMSゴシックPの13ポイント、「右上がり」は同フォントの12ポイントを使用した。

参考 立命館大学のページ

ちなみに、「同志社同志社同志社」と書くと若干右下がりのようにも見えるが、立命館の方が錯視量は多い。

参考 同志社大学のページ

首都圏にお住まいの受験生の皆様へ・・・立命館大学と同志社大学はどちらも京都市内にあります(京都市外のキャンパスもあります)。

「同志社文字列傾き錯視」

「同志社 同志社 同志社」とスペースを入れて書くと、文字列が若干右下がりに見えるようだ。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (August 9)


「立命館守山傾き錯視」

「立命館守山」と繰り返し書くと、右に下がって見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (December 13)


「立命館慶祥傾き錯視」

「立命館」文字列は右下がりに、「慶祥」文字列は右上がりに見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (February 22)

この作品は、立命館慶祥中学校1年生ご一行様講演用(2008年3月5日の予定)

 立命館慶祥中学校・高等学校


「(立命館)慶祥傾き錯視」

「慶祥」文字列は右上がりに見える。それを左右反転させると右下がりに見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (February 22)


2文字で傾くとは、下図の仲間だろうか?

「厳密傾き錯視」

「厳密」文字列は右に傾いて見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (November 2)


小原未紗 (2005) 文字列が傾いて見える錯視における水平成分の役割 立命館大学文学部(心理学専攻)2005年度卒業論文 による説明



ポップル錯視

Popple, A. V. and Levi, D. M. (2000) A new illusion demonstrates long-range processing. Vision Research, 40, 2545-2549.

Popple, A. V. and Sagi, D. (2000) A Fraser illusion without local cues? Vision Research, 40, 873-878


参考

新井先生のページ(文字列が傾いて見える錯視のおそらく最初の研究レポートを含む)


酒井香澄 (2002) Landの二色法による色再現とBelseyの仮説検証 立命館大学文学部哲学科心理学専攻2002年度卒業論文) の発見をベースにした錯視図形

「酒井の色の対比」

上の正方形の列は同じ灰色に見えるが、左の5つの正方形と右の5つの正方形を入れ換えて下の列に並べてみると、かなり違っていることがわかる。一番下の2つの正方形は外に出してみたところで、左の緑の正方形は右上の5つの正方形と同じで、右のピンクの正方形は左上の5つの正方形と同じである。誘導背景の色に最大の彩度を用いないことがポイントであった。


滑田明暢さんの作品(大学院の演習の課題)

「ゴミ箱の錯視」

写真に写っているゴミ箱は、部分的に欠けているように見える。しかし、実際には壁の柱の横に普通にゴミ箱が立っているだけである(下図)。この現象は、実際の壁の柱と同じ明るさの像が反射して映し出されることによってゴミ箱と壁の境界が消え、つながって見えることによって生じている。

Copyright Akinobu Nameda 2007
立命館大学文学研究科の滑田明暢さんより、2007年7月30日

北岡明佳のコメント: 物理的錯覚の一種です。物理的錯覚には、蜃気楼、ドップラー効果、水の入ったコップにストローを挿すと曲がって見える現象などがあります。心理学者の中には、このような物理的原因の現象を錯覚扱いしない人もいますが(その方が多いかも)、私は物理的錯覚として錯覚扱いしています。なお、私の分類によれば、普通の錯視は、知覚的錯覚です。また、認知的錯覚というカテゴリーもあり、思い違いや勘違いが例となります。この作品は、錯視の講義(演習)の成果物です。


  静止画が動いて見える錯視  




「秋の沼2」

中の領域が動いて見える。垂直・水平のエッジが傾いて見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2003 (corrected April 12, 2006)


「保護色」

中の領域が動いて見える。

Copyright A.Kitaoka 2004 (7/16)


「タイムトンネルショー」

リングが回転して見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (February 24)


 さて、本日ご意見を伺いたい錯視図形です



「蛇の回転」

蛇の円盤が勝手に回転して見える。

Copyright A.Kitaoka 2003 (September 2, 2003)

「蛇の回転」の錯視量は年齢に逆相関するか? の調査研究


質問紙(調査票)

結果は、錯覚ニュース9に掲載いたします。


    色の錯視    



ムンカー錯視(Munker illusion)の一種と思われる錯視

「レモン色の渦巻きとクリーム色の渦巻き」

渦巻きにはレモン色のとクリーム色のと2種類あるように見えるが、どちらも同じ黄色(R255, G255, B0)である。

Copyright A.Kitaoka 2005 (May 22)


ムンカー錯視

黄と青の縞の青部分に赤を乗せるとオレンジ色に見え、黄部分に赤を乗せると赤紫がかって見える。緑を乗せるとそれぞれ黄緑と青緑に見える。高空間周波数図形で錯視量が多い。

Munker, H. (1970) Farbige Gitter, Abbildung auf der Netzhauf und ubertragungstheoretische Beschreibung der Farbwahrnehmung. Munchen: Habilitationsschrift.

ムンカー錯視のページ


色の土牢錯視

「水色と黄緑色のハートの絨毯(部分)」

水色のハートと黄緑色のハートがあるように見えるが、どちらも同じ色である。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2007 (January 10)

cf. Dungeon illusion: Bressan, P. (2001) Explaining lightness illusions. Perception, 30, 1031-1046.


    明るさの錯視    




明るさの錯視(表面色知覚メカニズムのデモを錯視風にしたもの)

「エーデルソンのチェッカーシャドウ錯視風グラデーションの錯視」

C = D である。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2005 (August 12)

分解して確かめる(MS-Wordファイル)


ホワイト効果

左半分の灰色は明るく、右半分の灰色は暗く見えるが、同じ明るさである。

White, M. (1979) A new effect on perceived lightness. Perception, 8, 413-416.


ログヴィネンコ錯視

明るいひし形の列と暗いひし型の列が交互に並んでいるように見えるが、同じ明るさである。

Although gray diamonds are identical, there appear to be light-gray ones and dark-gray ones.

Logvinenko, A. D. (1999) Lightness induction revisited. Perception, 28, 803-816.


  幾何学的錯視(形の錯視)  





ミュラー・リヤー錯視

水平線分の長さは上下で同じであるが、上の線分がより短く、下がより長く見える。

ミュラー・リヤー(1889)の論文の図


「おもちゃの線路のジャストロー錯視」

同じ大きさの線路が違った大きさに見える。写真の置き方では、下の方が大きく見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (August 17)

幼稚園児でも知っていて、教えてくれたりします。


「膨らみの錯視」

市松模様の床が膨らんでこちらにせり出しているように見えるが、物理的にはすべて正方形で描かれており、感じられる丸みは錯視である。

Copyright A.Kitaoka 1998

Kitaoka, A. (2007) Tilt illusions after Oyama (1960): A review. Japanese Psychological Research, 49, 7-19. PDF request to me


渦巻き錯視

「渦巻きの詰め合わせ」

同心円のリングが渦巻きに見える。ついでに回転して見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (June 13)

Kitaoka, A., Pinna, B., and Brelstaff, G. (2001). New variations of spiral illusions. Perception, 30, 637-646.


幾何学的錯視(形の錯視)のカタログ(配布物)


   最後に 推薦図書 → 北岡の錯視本一覧    

北野天満宮にインターネットで参拝↓


ご清聴、ありがとうございました。


北岡の講義のページ・2007年度版

 北岡明佳の錯視のページ 









以下の部分は、時間が余った時に使います。

「カメの回転」

カメの集団が回転して見える。そのほか、左右に動いて見える錯視や、垂直・水平に並んだエッジが傾いて見える錯視もある。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (June 19)


「金閣錯視」

青い金閣を10数秒凝視した後、図にカーソルを合わせると、モノクロ写真の金閣が現れるが、色が付いて見える。本物の色(下図)とまではいかないが。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (May 16)


「トリビアの泉」(2006年6月14日)のネタ

カップヌードルの容器を上下に重ねて置くと、下に置かれた方が上に置かれた方よりも大きく見える。


「トリビアの泉」(2006年5月17日)のネタ

 

杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー
杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー

ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏
ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏

杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー
杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー

(詠み人知らず)



アロマ企画アロマ企画アロマ企画アロマ企画
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画企マロア画企マロア画企マロア画企マロア
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(詠み人知らず)



コニア画コニア画コニア画コニア画コニア画コニア画
コニア画コニア画コニア画コニア画コニア画コニア画

画アニコ画アニコ画アニコ画アニコ画アニコ画アニコ
画アニコ画アニコ画アニコ画アニコ画アニコ画アニコ

コニア画コニア画コニア画コニア画コニア画コニア画
コニア画コニア画コニア画コニア画コニア画コニア画

(詠み人知らず)



金正日アフロ金正日アフロ金正日アフロ
金正日アフロ金正日アフロ金正日アフロ

ロフア日正金ロフア日正金ロフア日正金
ロフア日正金ロフア日正金ロフア日正金

金正日アフロ金正日アフロ金正日アフロ
金正日アフロ金正日アフロ金正日アフロ

(詠み人知らず)



科研交付科研交付科研交付科研交付科研交付
科研交付科研交付科研交付科研交付科研交付

付交研科付交研科付交研科付交研科付交研科
付交研科付交研科付交研科付交研科付交研科

科研交付科研交付科研交付科研交付科研交付
科研交付科研交付科研交付科研交付科研交付

(北岡作)




新井先生のページ(文字列が傾いて見える錯視のおそらく最初の研究レポートを含む)

小原未紗 (2005) 文字列が傾いて見える錯視における水平成分の役割 立命館大学文学部(心理学専攻)2005年度卒業論文



ポップル錯視

Popple, A. V. and Levi, D. M. (2000) A new illusion demonstrates long-range processing. Vision Research, 40, 2545-2549.

Popple, A. V. and Sagi, D. (2000) A Fraser illusion without local cues? Vision Research, 40, 873-878.

(小原さんの作品というか実験結果による文字列が傾いて見える錯視群は、彼女が査読論文として仕上げる可能性がある関係で、ここには掲載していませんが、錯視量の多いものがいっぱいあります)

「オランダ高層ビル高層階広がり錯視」

寸胴のはずなのに、ビルの上の方に行くほど広く見える。

2005年3月31日
Copyright Stephen G. Murray 2005 (March 31, 2005)

イギリス人Steveによる。ロッテルダムにて。

北岡明佳のコメント: この錯視を基本図形にすると下図の通り。垂直な棒が、左から、右・左・右・左・右に少し傾いて見える。(動く錯視も入っているなあ)


「定義上立命館」

「定義上」文字列は右上がりに、「立命館」文字列は右下がりに見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (July 22)


「今城の傾き錯視」

電子メールの名前とアドレスのセットが右に傾いて見える。

Copyright Yuka Imajo 2004
立命館大学文学部人文総合インスティテュート(人間と情報)の今城裕香さんより, 2004/10/5

北岡明佳のコメント: 卒論でやるそうです。楽しみです。錯視量が多くていいですね。


市松模様錯視(checkered illusion)

「膨らみの錯視」

市松模様の床が膨らんでこちらにせり出しているように見えるが、物理的にはすべて正方形で描かれており、感じられる丸みは錯視である。

Copyright A.Kitaoka 1998


カフェウォール錯視とその現象的原理

Kitaoka, A., Pinna, B., and Brelstaff, G. (2004). Contrast polarities determine the direction of Café Wall tilts. Perception, 33, 11-20.



「クッション」

すべて長方形か正方形でできているが、丸みや立体感が感じられる。

Copyright A.Kitaoka 1998
(c)北岡明佳 2002 「トリックアイズ」 (カンゼン刊)


「拡大クッション・ゴールド」

すべて正方形か長方形でできているのにクッションのように見え、しかも拡大して見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (February 24)

立体感のある幾何学的錯視3


新しい幾何学的錯視が多く載っている論文

Kitaoka, A. (1998). Apparent contraction of edge angles. Perception, 27, 1209-1219.

Kitaoka, A., Pinna, B., and Brelstaff, G. (2001). New variations of spiral illusions. Perception, 30, 637-646.

Kitaoka, A., Pinna, B., and Brelstaff, G. (2004). Contrast polarities determine the direction of Café Wall tilts. Perception, 33, 11-20.


幾何学的錯視の参考書

今井省吾 (1984) 錯視図形-見え方の心理学- サイエンス社

大山正・今井省吾・和気典二(編) (1994) 新編 感覚・知覚心理学ハンドブック 誠信書房

後藤倬男・田中平八(編) (2005) 錯視の科学ハンドブック 東京大学出版会

北岡明佳 (2005) トリック・アイズ グラフィックス カンゼン 

北岡明佳 (印刷中) 錯視の楽しみ方 化学同人 (2007年1月刊行予定)


「ムンカー錯視」

上の列にはオレンジ色と赤紫色の赤があるように見えるが、同じ色である。下の列は黄緑と青緑の2色があるように見えるが同じ色である。ホワイト効果の色相版である。


ロレアル講演2005


錯視に取り組む前に運動視自体についても知識が必要である。まずは仮現運動から。


仮現運動

円が左右に行ったり来たりして見える。

「仮現運動」は心理学の専門用語で、「かげんうんどう」と読む。"apparent movement"の日本語の訳である。直訳すると「みかけの運動」である。


The eye appears to shift laterally.


目が行ったり来たりする仮現運動が減少する。

Decrease in apparent movement

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (March 21)


「仮現運動・その3 分身の術」

女の子が分身の術を使っているように見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (July 20)

ところで戻る方は何と呼ぶのだろう。


「仮現運動・その1」

女の子が弧を描くような軌道に沿って往復運動して見える。上と右、下と左の組み合わせの場合と、上と左、下と右の組み合わせのどちらにでも見える。画像は500msずつ交替に提示している。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (July 20)

画像を200msずつ交替に提示した場合は、回転運動も知覚される。



1フレーム 500ms


1フレーム 200ms

「仮現運動・その3」

1回あたりの回転角が小さくなると(この動画では22.5º)、回転が優位になり、往復運動は見えにくくなる(北岡は500msの方は往復運動優位である)。回転は自動的に反転して見えるとともに、好きな方向に転換させることもできる。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (July 26)


次は運動残効。


「青い目の女の子の運動残効2」

この動画では「目」が時計回りに2秒間回転、2秒間静止を繰り返している。静止している時、目は時計回りに回転して見える。両目の中間に視線を置いている時は目の内側が回転して見え、さらに周辺視で見ると目は全部回転して見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (March 1)


ついでにリバーストファイ。


リバーストファイ運動 (reversed phi movement)

Flash(swf) --- QuickTime(mov)


そして、脳。


運動視を司る領域と考えられる MT+ 野 (この図ではMT/V5)

from: Logothetis, N.K. (1999). Vision: a window on consciousness. Scientific American (November), 281, 44-51.


やっと錯視の話。


「蛇の拡大」

蛇のディスクが拡大して見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (May 25)


「蛇の回転」には見えない人が少数いる。

VSSでの調査

放送大学面接授業での調査


最適化型フレーザーウィルコックス錯視の分類


最適化型フレーザー・ウィルコックス錯視 Type I


「タイムトンネルショー」

リングが回転して見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (February 24)


「オバケ」

「目」が拡大して見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (February 25)

拡大・縮小錯視4


「ぎんなん」

ぎんなんのリングが回転して見える。

Copyright A.Kitaoka 2004 (6/25)


「桃の回転2」

桃のリングが回転して見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (February 17)


「エンドウマメの蛋白質」

マメが動いて見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (February 21)


「蛇の回回回回回回転」

図で6つある「回」という字は、青と黄の要素図形を正方形状に配列してあるのだが、ひずんで見える(ずれたエッジの錯視)*。また、回という字が動いて見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (June 13)

*Kitaoka, A., Pinna, B., and Brelstaff, G. (2004). Contrast polarities determine the direction of Café Wall tilts. Perception, 33, 11-20.


最適化型フレーザー・ウィルコックス錯視 Type IIa


「蛇の回転・三次元風」

ディスクがひとりでに回転して見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (May 30)


「虫君」

虫が左右に動いて見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (May 25)


「カレイ」

中央部分が右に動いて見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (May 1)


「コンピュータワーム」

虫が動いて見える。

Copyright A.Kitaoka 2005 (April 19)


「雷さん」

太鼓のリングが時計回りに回転して見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (May 22)


「レモンの回転」

何もせずながめているだけでリングが回転して見える。一方、まばたきをするとそれとは反対方向に回転して見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2005 (November 6)


中心ドリフト錯視


「八重桜」

八重桜が拡大して見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (April 29)

サクラ2


「回遊」

内側の魚は時計回りに、外側の魚は反時計回りに回転して見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (April 28)


「サクラの回転」

(リメーク版)

サクラの花びらのリングが回転して見える。外側は反時計回り、内側は時計回りである。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2005 (1/26)


その他の動く錯視


「ブルートレイン」

上半分は右に、下半分は左にゆっくり動いて見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (March 21)

動く錯視4


「保護色」

中の領域が動いて見える。

Copyright A.Kitaoka 2004 (7/16)


「雨」

中の雨が動いて見える。

Copyright A.Kitaoka 2005 (July 2)

2000年作品のリメーク


「桃の回転」

桃のリングが回転して見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (February 17)


高速運動錯視と「オバケ」


Apparent movement with speed lines (motion lines)

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (March 2)


「高速どんぐるりん」

どんぐりの輪が高速に回転して見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (February 16)

普通の「どんぐるりん」↓

+



「蛇のフィギュアスケート」

円盤が高速で回転しているように見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (February 22)


「床屋の乱立・アニメ版」

各リングが回転して見える。回転方向は一定ではなく、時々切り替わる。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2006 (January 13)


立命館大学
(金閣まで徒歩10分、竜安寺まで徒歩3分、等持院まで徒歩1分)


北岡の講義のページ・2007年度版

 北岡明佳の錯視のページ