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前期開講・月曜5限・清心館508

注・このページは大学の公式ページではありません。公式ページはオンラインシラバスです。

since April 7, 2006


感覚・知覚領域の心理学的研究の最先端の知見を紹介致します。この講義のタイトルから想像されるような工学的モデルも取り扱います。講義の内容は、北岡明佳の関心のある分野(錯覚研究)に偏ります。ところで、感覚・知覚研究で現在勢力が強いのは工学的アプローチと神経科学的アプローチであり、心理学的アプローチは昔ほどの勢いはありません。しかしながら、私の意見では、この分野で100年後に生き残るのは、心理学的アプローチであると信じています。

講義は皆さんが無理なくついて行けるよう、丁寧にやります。


シラバス(オンラインシラバスに載っている順番を順次変更しますのでご注意下さい)

講義内容 ダウンロード資料 その他
1 ガイダンス - 受講者数は60〜70名くらいか?
2 渦巻きの知覚1
渦巻き描画・線画プログラム

渦巻き描画・サイン波プログラム

グラスパターン描画プログラム

渦巻きの数学

実行プログラムはWindows上でのみ動作します。
3 渦巻きの知覚2 同上
Gescheider著「心理物理学」下巻
のプリントを配布。
フェヒナーの法則とスティーヴンスの法則は、いくらなんでもテストに出る。ウェーバーの法則も出るかも。第2週に配布したプリントを持って来るように。
北岡明佳 (2001) 錯視のデザイン学H・渦巻きを見る脳の数学的テクニック 日経サイエンス, 31(10), 96-98.

北岡明佳 (2006) 渦巻き錯視のメカニズム じっきょう数学資料, 52, 13-15. PDF(スキャンコピー)

その他の配布物
Gallantら(1993)
Wilsonら(1997)

4 渦巻きの知覚3
グラスパターン実験プログラム

渦巻き錯視実験の資料

渦巻き錯視のページ
渦巻き錯視2のページ


先週の配布物を持ってくるように。

追加の配布物は

北岡(2003)(配布せず)
脳の図(配布せず)

Kitaoka, A., Pinna, B., and Brelstaff, G. (2001). New variations of spiral illusions. Perception, 30, 637-646. (渦巻き錯視の論文)


5 明るさ・色の
情報処理1

錯視的階段状ゲルプ効果


配布物
ゼキ著・河内十郎訳 (1995) 脳のヴィジョン 医学書院

6 明るさ・色の
情報処理2

明るさの錯視


エーデルソン先生のページ
Lightness Perception and Lightness Illusions
  Adelson, E.H., in M. Gazzaniga, M.S., ed., The New Cognitive Neurosciences, 2nd Ed.Cambridge, MA: MIT Press, pp. 339-351 (2000).

Straightness as a Cue for Luminance Edge Classification.
  Logvinenko A. D., Adelson E. H., Ross D. A., & Somers D., Perception & Psychophysics, 67(1): 120-128, (2005).

7 明るさ・色の情報処理3
色の知覚(知覚心理学講義用)


写真1(等持院)
写真2(等持院)
写真3(梅小路公園)

写真4(金閣)

錯覚ニュース3(文字列が傾いて見える錯視)



エドウィン・ランド(日本ポラロイドのHP)

色の恒常性のページ

Purves先生のHP(色の恒常性のデモ)

「光や色を研究した偉大な人」(IROMSOFT様のページ)

8 明るさ・色の情報処理4 -
眼球の解剖学・生理学・光学などを講義します。
脳の視覚系と各段階での色覚説など

レオ・M・ハーヴィッチ著・鳥居修晃+和氣典二監訳 (1981) カラー・ヴィジョン 誠信書房 (ISBN4-414-30293-5, \5700)

9 明るさ・色の情報処理5
色立体視1


色立体視2
(進出色・後退色と膨張色・収縮色の違いについて)

色立体視見本

立体視見本


平成15・16・17年度科学研究費補助金 基盤研究(B)(1)(研究代表者・北岡明佳) 「進出色・後退色研究の新たな展開:軸上色収差説を修正して復活させる」 課題番号15330159  報告書(PDF)  報告書原稿(Word)

10 明るさ・色の情報処理6
色立体視3
(学会発表のページ)

色の錯視の講演のページ
(ロレアルアーツアンドサイエンスでの講演)

-
11 最近のトピック1
最近の錯視研究について
(甲南女子大学・心理学講演会)

-
12 情報の補完のメカニズム1
視覚的補完(プリント)

視覚的補完(ウェブページ)

視覚的ファントム(ウェブページ)


縞誘導(grating induction)
ファントムとGI描画プログラム
クレイク・オブライエン・コーンスイート効果の視覚的ファントム
マッハバンドの視覚的ファントム

-
13 情報の補完のメカニズム2
消える錯視(ウェブページ)


視覚的ファントムとネオン色拡散の解説文書
視覚的ファントムと縞誘導
縞誘導の瞬間提示

14 情報の補完のメカニズム3 -
-

15 最近のトピック2 -
両眼立体視の話題です。

資料の印刷はエプソンのインクジェットプリンタで最も適正に仕上がります。欲を言いますと、スーパーファイン紙以上の上質の紙(スーパーファイン紙・マット紙・フォト紙・写真用紙等)を使いますと、きれいに印刷できます(紙に合った印刷モードで印刷しましょう)。白黒モードかカラーモードかで仕上がりが異なる場合があります。レーザープリンタはトナーのむらが出ますし、紙が反りますのであまり良くないです(昔はレーザープリンタと言えば最高品質の代名詞でしたのにね)。

教科書 なし
参考書
著者 タイトル 出版社
北岡明佳
脳が活性化する魔法のイラスト集 トリック・アイズ ブレイン

カンゼン 2006
後藤倬男・田中平八(編) 錯視の科学ハンドブック 東京大学出版会 2005
北岡明佳 現代を読み解く心理学 丸善出版 2005
北岡明佳
トリック・アイズ グラフィックス

カンゼン 2005
北岡明佳 トリック・アイズ2 カンゼン 2003
中溝幸夫 視覚迷宮 ―両眼立体視が生み出すイリュージョン― ブレーン出版 2003
北岡明佳 トリック・アイズ カンゼン 2002
北岡明佳(監修) 動く!作れる!マジカル・アイ 宝島社 2002
宮本敏夫 図解雑学・脳のはたらき・知覚と錯覚 ナツメ社 2002
リチャード・L・グレゴリー 脳と視覚・グレゴリーの視覚心理学(近藤倫明・中溝幸夫・三浦佳代訳)(Eye and Brain, the fifth edition) ブレーン出版 2001
松田隆夫 知覚心理学の基礎 培風館 2000
大山正 視覚心理学への招待・見えの世界へのアプローチ サイエンス社 2000
日本視覚学会(編)
視覚情報処理ハンドブック

朝倉書店 2000
Howard, I. P. & Rogers, B. J. Binocular vision and stereopsis Oxford 1995
松田隆夫 視知覚 培風館 1995
椎名健 錯覚の心理学 講談社現代新書 1995
下條信輔 視覚の冒険・イリュージョンから認知科学へ 産業図書 1995
Gilchrist, A. L. (ed.) Lightness, brightness, and transparency Lawrence Erlbaum Associates 1994
大山正 色彩心理学入門 中公新書 1994
大山正・今井省吾・和気典二(編)
新編 感覚・知覚心理学ハンドブック

誠信書房 1994
乾敏郎
Q&Aでわかる脳と視覚・人間からロボットまで

サイエンス社 1993
池田光男・芦澤昌子 どうして色は見えるのか・色彩の科学と異常 平凡社 1992
金子隆芳 色彩の心理学 岩波新書 1990
デビッド・マー(著) 乾敏郎・安藤広志(訳)
ビジョン―視覚の計算理論と脳内表現―

産業図書 1987
今井省吾 錯視図形・見え方の心理学 サイエンス社 1984
P.H.リンゼイ・D.A.ノーマン(著) 中溝幸夫・箱田裕司・近藤倫明(訳)
情報処理心理学入門T―感覚と知覚―

サイエンス社 1983
Robinson, J. O. The psychology of visual illusion Dover 1972, 1998

北岡ゼミのページにも参考書の写真がありますのでご覧下さい。


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