2026年3月2日(月)15:15~15:45・明治大学中野キャンパス
「波の知覚と薄氷ドリフト錯視」 第20回錯覚ワークショップ

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立命館大学総合心理学部 北岡明佳

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縦波の薄氷ドリフト錯視において、領域の移動方向は効果を有するか?



↓ 密の領域の移動方向は左方向(疎の領域の移動方向は右方向)



↓ 密の領域の移動方向は右方向(疎の領域の移動方向は左方向)



このように方向違いの動画を並べると、図地反転しやすいように見える。


考察: 領域の移動方向については、効果はいくらかあるかもしれない。あるいは、中心視では密の領域は手前に見えやすいが、周辺視ではその効果は弱いということかもしれない。




6ページ目に続く
to be continued


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薄氷ドリフト錯視は、動いている時および特定の条件下において、高空間周波数の画像が低高空間周波数の画像より手前に見える奥行き分離知覚現象のようである。



cf.




(さらに脱線するが)
薄氷ドリフト錯視で作成した視覚的ファントム



cf. 視覚的ファントム

Moving phantoms <March 17, 2022, February 22, 2023, August 29, 2025>


Gyoba, J., Sakurai, K., & Kitaoka, A. (2019). Visual phantom illusion as an integrative product of early visual processing and higher-order perceptual organization. in James M. Brown (Ed.), Pioneer visual neuroscience: A Festschrift for Naomi Weisstein, New York: Routledge (pp. 57-71).


Kitaoka, A., Gyoba, J., & Sakurai, K. (2006). Chapter 13 The visual phantom illusion: a perceptual product of surface completion depending on brightness and contrast. Progress in Brain Research, 154 (Visual Perception Part 1), 247-262.



ということをやっている場合ではなく


薄氷ドリフト錯視の検討は後の楽しみに取っておくとして、ここでは


不動点自体を動かして(弾性感のある)ロトレリーフの線形版を作る。



(立体感のある)ロトレリーフの線形版にも不動点と動点がセットとしてある。





不動点と動点のセットのことをエンベロープ、その中のパターンをキャリアと呼ぶことにする。

(弾性感のある)ロトレリーフの線形版を作るには、変位を一定にしてエンベロープだけを動かせばよいのではないか?





作ってみたら、新しい図地分離現象が発見された。下図では、幅の狭いコラム領域が左に動く背景の手前に見え、右に動いて見える。



これを「薄氷ドリフト錯視」と仮称することにする。



参考 変位をしつつエンベロープが移動する場合の薄氷ドリフト錯視