朝日カルチャーセンター名古屋 栄教室
2011年9月18日(日) 午後1時~

「錯視―脳はだまされる」

北岡 明佳 (Akiyoshi Kitaoka, 立命館大学 文学部 心理学専攻 JST/CREST) email HP

2011/9/9より  2009年の同講座のページ



「不動明王」

左右の円盤は時計回りに回転して見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2011 (August 29)


「立命館湖」

立命館大学衣笠キャンパスが水没したように見える。

Copyright A.Kitaoka 2004 (August 14)

ここが水没するようでは京都市街全域水没で~す。もちろん大阪も、神戸も。

実際の風景

金色はただの黄色ではない!




黄色系統でなくても金色に見える。


「青い金閣」

青フィルターがかかっていやな感じではあるが金閣は金色に見える。金色は黄色系統でなければならないという前提があるなら、この合成画像で金閣が金色に見えることは錯視であり、知覚される金色は物理的には青系統の色である。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2011 (July 14)



(青みの強いバージョン)


Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2011 (September 9)

 第8回産学官連携推進会議 「錯視(visual illusion)の実験心理学的研究」 立命館大学研究シーズのブース 京都国際会館 6月20日(土)、21日(日) <配布プリント>



色彩輝度計


JIS 標準色票 (JIS Z 8721)

例: あざやかな赤なら、5R 4/14 と表す。


ルネ・マグリット
「これはパイプではない」(1928-1929)
「これはリンゴではない」(1964)

マルセル・パケ 1995 ルネ・マグリット Taschen p. 9 より


ジュゼッペ・アルチンボルド
「ルドルフ2世」(1590頃)


顔文字は顔の錯視?


「ルビンの盃」
(北岡2008年版)

produced by Akiyoshi Kitaoka 2008 (March 21)



「称名滝を飲み干す北岡」

んー、おいしい。硫黄の香りがたまらない。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2011 (August 21)

称名滝は立山(富山県)にある。


ペンローズの三角形(Penrose's triangle)

この図形を最初に示したのは「不可能図形の父」オスカー・ロイテルスヴァルト(Oscar Reutersvärd)の可能性もある。 <2011/7/4>


物体が浮いたように見える絵の例

上の図の台形が下の図の台形よりも大きく見える(ジャストローの台形錯視)がこれにすぐには気づかないのは、影が物体の空間位置の知覚に及ぼす効果のデモンストレーション(影の位置が違うだけなのだが上図では球が浮いて見える)に注意が取られてしまうためであろう。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (June 29)



マサチューセッツ工科大学のエドワード・エーデルソン先生の「チェッカーシャドー錯視」

A と B は等輝度であるが、A は B より暗く見える。

©1995, Edward H. Adelson



「本物の床のチェッカーシャドー錯視」

AのタイルはBのタイルより暗く見える(中央の図)が、輝度はAの方が高い(右図)。元の写真(左図)は前橋市で撮影。

Copyright hisa and Akiyoshi Kitaoka 2009 (May 27)
Original photo from hisa, Japan, May 26, 2009

MITのエーデルソン先生の有名なチェッカーシャドー錯視のページ


ランダムドットステレオグラムの例

平行法で見ると大きい穴が開いていて、その向こうには空間があって、円錐形のものがこちらに突き出しているように見える。交差法では、笠を裏から見たようにみえる。

Copyright Akiyoshi.Kitaoka 2006 (August 19)



●大きさの恒常性


大きさの恒常性

エイムズの部屋


エイムズの部屋の内部

エイムズの部屋の外観

エイムズの部屋=「形の恒常性が大きさの恒常性に打ち勝つ現象」説を唱えている本



●形の恒常性



エイムズの台形窓


「ニセ立方体」

中央の頂点部分はへこんでいる立体物が頂点部分が出っ張って立方体のように見える。時々正しく見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2011 (July 1)



展開図

 → 高解像度ファイル





(30MB)


「金閣逆遠近法」

谷折りの金閣が山折りに見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2011 (August 22)

「逆遠近法」("reverspective")はアーテイスト Patrick Hugh の作品で有名。日本では、関西大学の Norman Cook 先生が研究している。


もちろん金閣は谷折り。しかし、この方向から見ても何か変に見える。



展開図

 → 高解像度ファイル


大きさの恒常性と関係のある錯視

「高松市美術館の錯視」

網膜像としては、右のこちらに凸の隅の高さは左の奥まった隅の高さの2倍程度に見える(上図)が、実際には2倍以上(2.67倍)ある(下図)。

Copyright Aliyoshi Kitaoka 2011 (January 20)

リチャード・グレゴリー先生風のネタであるが、ミュラー・リヤー錯視というよりは、回廊錯視だと思う。

高松市美術館のページ


「でっカー」

クルマの画角は同じであるが、右上の方が大きく見える。左下の映像がオリジナル。

Copyright Aliyoshi Kitaoka 2011 (March 2)

ポンゾ錯視というよりは、回廊錯視だと思う。


遠近法的錯視3点

シェパード錯視・斜塔錯視・長錯視


1. シェパード錯視
(Shepard illusion or table-top illusion)

Shepard, R. N. (1990) Mind sights: original visual illusions, ambiguities, and other anomalies, with a commentary on the play of mind in perception and art. New York: Freeman. (R.N.シェパード著、鈴木光太郎・芳賀康朗訳 (1993) 視覚のトリック:だまし絵が語る「見る」しくみ 東京:新曜社)

「赤い屋根」 赤い屋根は合同なのであるが、左の屋根は右の屋根に比べて細長く見える。シェパード錯視のバリエーション。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2008 (April 24)

「楕円の錯視」

右の楕円は左の楕円よりも細長く見えるが、同じ形である。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (July 14)


2. 斜塔錯視(キングダム錯視)
(Leaning Tower illusion)



左右の写真は右方向に傾いたように撮影した斜塔であるが、右の写真の傾きが大きく見える(Kingdom et al., 2007)。

Kingdom, F. A. A., Yoonessi, A., and Gheorghiu, E. (2007) The Leaning Tower illusion: a new illusion of perspective. Perception, 36, 475-477.



「岩船寺の三重の『斜』塔」

左の三重塔は右の三重塔よりも傾いて見えるが、同じ写真である。

写真は2008年11月12日、fMRI実験の後、K大のA先生(運動残効研究でも有名)と観光した時に撮影

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2008 (December 22)



「桜の嵐電」

この嵐電は北野白梅町行きなので、後ろから撮影している。左の嵐電は右に比べてより左の方向に向かっているように見えるが、同じ写真である。

写真は2003年4月10日

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2009 (April 30)



「御室の切り通しの嵐電」

この嵐電は帷子の辻行きなので、後ろから撮影している。上の嵐電は下に比べてより上の方向に向かっているように見えるが、同じ写真である。

写真は2002年9月20日

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2009 (April 30)



「滑走路」

左右同じであるが、右の方が垂直からの傾きが大きく見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (July 14)

斜塔錯視


3. 道路写真の角度錯視(長錯視)


「上賀茂神社の長(おさ)錯視」

参道の両端の斜線の成す角度は鋭角に見えるが、実際には鈍角である(下図参照)。長錯視については、現在のところこちらを参照

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2010 (December 28)





一周は360度未満?


「敬学館地下の長錯視」

廊下の両端の斜線の成す角度は鋭角に見えるが、実際には鈍角である(下図参照)。長錯視については、現在のところこちらを参照

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2010 (December 28)

Copyright Aliyoshi Kitaoka 2011 (February 3)


坂道の傾きが違って見える錯視

「屋島のおばけ坂」

手前は下り坂、奥は上り坂に見えるが、手前も上り坂である。屋島ドライブウェイ(香川県高松市)にある有名なおばけ坂である。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2008 (May 7)
撮影日は、2008年5月6日(月)

坂道錯視のページ(對梨成一氏のホームページ)

屋島ドライブウェイのホームページ

cf. Bressan, P., Garlaschelli, L. and Barracano, M. (2003) Antigravity hills are visual illusions. Psychological Science, 14, 441-449.




上り坂、下り坂、上り坂ぢゃないんだよ。



上から見ると、下り坂の向こうに緩やかな上り坂が見えるが、これも下り坂。


実測地と説明については、ニュートンムック別冊「錯視 完全図解」の138~139ページの「おばけ坂 上り坂が下り坂に!?」(對梨成一氏協力)をご覧下さい。 






屋島は高松市街から近い楯状の山で、景色の良い観光地である。ケーブルカーでも登れる。

源平屋島合戦の場所
説明(高松市観光課)

屋島寺にて




屋島の夢虫館も実によい(2008年5月6日撮影)。すばらしい標本が美しく配置されていて、ファンタスティック!
なんと、フラッシュ撮影可。 

 


 北岡による縦断勾配錯視の説明
<2008年5月12日>

知覚された水平線の位置に対して、道の消失点が上に来る(上り坂と知覚)か下に来るか(下り坂と知覚)の違いによるものでは?



上り坂と思ったら(左図)、実は下り坂(右図)。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2008 (May 12)



手前の坂は下り坂と思ったら(左図)、実は上り坂(右図)。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2008 (May 12)


あるいは、他に手がかりがなければ、凹状に勾配が変化するところでは、デフォルトで近坂が下り、遠坂が上りに知覚されるのかもしれない。その説に合わせると、凸状に勾配が変化するところでは、他に手がかりがなければ、デフォルトで近坂が上り、遠坂が下りに知覚されるのかもしれない



そういう説明は既にあるかもね。見つけたら教えて下さい。


對梨成一さん(立命館大学文学部助手)によるミステリー坂(おばけ坂・坂道錯視)の写真
<2007年夏、ニュートンムック「錯視 完全図解」用に作成、2008年5月19日、本ページに公開>


近坂・遠坂ともに上りであるが、近坂は下りに見える。


左の写真の一部分をアップしたもの

近坂・遠坂ともに下りであるが、遠坂は上りに見える。


左の写真の一部分をアップしたもの


坂の物理的測定値

場所は、屋島ドライブウェー(香川県)

屋島のミステリー坂について

 これらの写真のミステリー坂は、香川県高松市屋島にある「屋島ドライブウエイ」の料金所から約1.6㎞のところにある。ミステリー坂は、縦断勾配錯視という錯視が生じる坂道である。縦断勾配錯視とは、道路を正面から見たときにその見かけの傾斜が客観的な傾斜とは異なり、たとえば上り坂が下り坂に見えたり、下り坂が上り坂に見えることである。ミステリー坂は、長さ160m傾斜1゜(2%)の坂道と約200m傾斜5゜(9%)の坂道からなるサグ(凹型の縦断線形)で構成される。

 このミステリー坂では、2つの縦断勾配錯視を体験できる。1つは、この2坂の下りの端から上り方向に観察するときに生じる縦断勾配錯視で、上りの近坂が下りに見える。もう1つは2坂の上りの端から下り方向に観察するときに生じる縦断勾配錯視で、下りの遠坂が上りに見える。

より詳しい説明 「屋島のミステリー坂について」
(MS-Word ファイル)


静止画が動いて見える錯視・その1


「蛇の回転」

蛇の円盤が勝手に回転して見える。

Copyright A.Kitaoka 2003 (September 2, 2003)

<配布プリント>


これらは、 黒→濃い灰色→白→薄い灰色→黒 の方向に動いて見える錯視群である。

Direction: black → dark-gray → white → light-gray → black


「最適化型」フレーザー・ウィルコックス錯視・タイプ I
Optimized Fraser-Wilcox illusion, Type I


「赤い蛇の回転の詰め合わせ」

リングがゆっくり、あるいは急速に回転して見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2008 (March 19)


「最適化型」フレーザー・ウィルコックス錯視・タイプ IIa
Optimized Fraser-Wilcox illusion, Type IIa


「最適化型」フレーザー・ウィルコックス錯視・タイプ III
Optimized Fraser-Wilcox illusion, Type III


「影付きの左右に動く蛇」

蛇が左右に動いて見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2009 (June 7)


「最適化型」フレーザー・ウィルコックス錯視・タイプ IV
Optimized Fraser-Wilcox illusion, Type III


「錠剤の回転」
(たくさん版)

錠剤のリングが回転して見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2009 (March 24)

赤と紫特有の「最適化型」フレーザー・ウィルコックス錯視・タイプ V
Optimized Fraser-Wilcox illusion, Type V


「赤い円盤の回転」

赤い円盤が回転して見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2008 (December 18)

最適化型フレーザー・ウィルコックス錯視・タイプVの作品いろいろ




最適化型フレーザー・ウイルコックス錯視群


Kitaoka, A. (2007) Phenomenal classification of the “optimized” Fraser-Wilcox illusion and the effect of color. Poster presentation in DemoNight, VSS2007, GWiz, Sarasota, Florida, USA, May 14, 2007.

Kitaoka, A. (2008) Optimized Fraser-Wilcox illusions: A pictorial classification by Akiyoshi Kitaoka. Talk in a workshop (WS005) in the 72nd Annual Convention of the Japanese Psychological Association, Hokkaido University, Sapporo, September 19, 2008. Presentation page

北岡明佳 (2008) 人はなぜ錯視にだまされるのか? トリック・アイズ メカニズム カンゼン


この錯視のわかりやすい説明のある本

北岡明佳著 人はなぜ錯視にだまされるのか? トリック・アイズ メカニズム カンゼン刊

(定価:1,600円(税別) ISBN 978-4-86255-020-0) アマゾンのページ

錯視のメカニズムの解説多し!


参考 最適化型フレーザー・ウィルコックス錯視・タイプVの作品のページ


「てんとう虫の回転」

てんとう虫のリングが回転して見える。

Copyright Akiyoshi .Kitaoka 2007 (March 7)


静止画が動いて見える錯視・その2


「踊るハート達」

ハートが動いて見える。めがねをかけている人は、めがねを動かすとよく見えるかもしれない。離れたところから見ると、明るくなった時のハートは白のランダムドットより手前に見え、暗くなった時のハートは奥に見える人が過半数と予想される。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (December 20)

<配布プリント>




モノクロでOK


配布物
「踊るハート達」 (MS-Word ファイル)
北岡明佳 (2006) 色が強くなる錯視 A・F・Tジャーナル, 31 (Summer), pp. 01.



低輝度→脳内処理時間が長い
cf. プルフリッヒ効果

低輝度コントラスト→脳内処理時間が長い <our finding!>

1. High-luminance parts show shorter latency than low-luminance part.
2. High-contrast parts show shorter latency than low-contrast part. <our finding!>
Kitaoka, A. and Ashida, H. (2007) A variant of the anomalous motion illusion based upon contrast and visual latency. Perception, 36, 1019-1035. PDF




cf. 踊るハート(fluttering-heart illusion)

(Helmholtz, 1867; Nguyen-Tri and Faubert 2003; von Grünau 1975a, 1975b, 1976; von Kries 1896)


中山(2008)によると、踊るハートは赤が重要。青不要。ピンクはダメ。
中山明子 (2008) 「踊るハート」錯視(1844)と「踊るハート達」錯視(2006)の比較検証 2008年度立命館大学文学部(人文学科心理学専攻)卒業論文

顔の錯視




ホロウマスクのデモを作るためにインターネット販売(日本装飾造花)で手に入れたお面達




お面を裏返すだけでホロウマスク錯視


  ホラーマスクぢゃないんだよ・・・


「サッチャー錯視のイラスト版」

左の図は笑顔の女性を描いたイラストをさかさまにしたもので、右の図は左の図の目と口をそれぞれ上下反転させたものである。右の図を見るとあまり奇妙な感じは受けないが、図をさかさまにして見る(下図)と、かなり奇妙な顔になっていることがわかる。この錯視はサッチャー錯視と呼ばれ、Peter Thompson先生が1980年(サッチャーが首相になった次の年)に発表した。Peterは自分自身の顔でもやっているが、ヒゲまでさかさまにするのは反則では(笑)。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (November 15)



「アイシャドーによる視線方向の錯視」

左上の顔は上向きの視線に、右上は下向き、左下は向かって左向きの視線に、右下は向かって右向きの視線に相対的に変位して見える。すなわち、視線方向は暗いアイシャドーとは反対方向に、明るいアイシャドーとは同方向に変位して見える。

肌と白目の間の輝度コントラストが相対的に低い側に視線方向が変位して見える錯視であるとも言える。

視線方向の錯視のページ



Poser 6 Kate

「さかさま顔の鼻短縮錯視」

上下の顔の大きさは同じであるが、さかさま顔の鼻が短く見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2010 (April 1)

顔の錯視8



Poser 7 Simon G2

「さかさま顔の過大視・横顔」

上下の顔の大きさは同じであるが、下の方が大きく見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2010 (March 31)

顔の錯視8


不可能図形


「無限無限階段」

上がり続けるか、下り続けるかの階段に見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2009 (March 13)

不可能図形のページ


「最少の無限階段」

無限階段の簡略版。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2009 (March 11)



「本当に最少の無限階段」

無限階段の簡略版。階段という感じではなくなるが。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2009 (March 15)


ペンローズの三角形(Penrose's triangle)


ペンローズの三角形の基本構造



「不可能立方体列」

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2010 (November 16)



「アモーダル補完タイプの不可能図形、シェパード錯視付き」

赤い平行四辺形は合同であるが、上の方が細長く見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2010 (July 11)

杉原厚吉先生のページ



「アモーダル補完・三種盛り」)

(A)上下合わせて胴長の子供に見えることがある。(B)子供に足がないとは思わない。(C)子供が1人隠れているような気がする。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2009 (July 9)

References

Kanizsa, G. (1980) Grammatica del vedere. Saggi su percezione e gestalt. Bologna: Societá editrice il Milino.


反転図形


<作者の許諾を得て掲載: September 28, 2010>

Created by Nobuyuki Kayahara (茅原伸幸), Hiroshima/Tokyo, Japan in 2003

シルエット錯視

人物が右に回転しているようにも左に回転しているようにも見える。右に回転して見える時は、右足を上げているように見える。この場合、上げている手は右手に見える。一方、左に回転して見える時は、左足を上げているように見える。この場合、上げている手は左手に見える。

(c) Nobuyuki Kayahara 2003

ダウンロード
(through Visiome)


奥行き反転図形



「三頭六体図2011卯・国際心理学会2016年大会向けデザイン」

頭は三つ、脚は三組であるが、体は六体可能である。もちろん五頭十体図のパクリである。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2011 (March 2)


錯視と言えばやっぱり幾何学的錯視





ミュラー=リヤー錯視
Müller-Lyer illusion

横線は上下で同じ長さであるが、下の方が上より長く見える。


ツェルナー錯視
Zöllner illusion

平行な4本の水平線が、上から右・左・右・左に傾いて見える。


「安全工学傾き錯視」

「安全工学」文字列は右上がりに見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (April 15)


「膨らみの錯視」
"Bulge"

市松模様の床が膨らんでこちらにせり出しているように見えるが、物理的にはすべて正方形で描かれており、感じられる丸みは錯視である。
The image consists of squares.

Copyright A.Kitaoka 1998



市松模様錯視(checkered illusion)

ずれた線の錯視(illusion of shifted lines)

Kitaoka, A. (1998). Apparent contraction of edge angles. Perception, 27, 1209-1219. Scanned PDF request to me

Kitaoka, A., Pinna, B., and Brelstaff, G. (2004). Contrast polarities determine the direction of Café Wall tilts. Perception, 33, 11-20. PDF request to me.

Kitaoka, A. (2007) Tilt illusions after Oyama (1960): A review. Japanese Psychological Research, 49, 7-19 PDF request to me



The limiting case of the Fraser illusion family

In each square, the middle line or edge appears to tilt counterclockwise.
左に傾いて見える錯視を作り出す最小単位。

Line-type と Edge-type の上列が phi に相当し、下列が reversed phi に相当する。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2010 (March 22)

Kitaoka, A. (2010) The Fraser illusion family and the corresponding motion illusions. 33rd European Conference on Visual Perception (ECVP 2010), Lausanne, Switzerland, 2010/8/22-26, 8/26 poster publication. Poster (Kitaoka, A. (2010) The Fraser illusion family and the corresponding motion illusions. Perception, 39, Supplement, #61, p. 178)


 渦

同心円(中心が同じ複数の円)が渦巻きに見える現象

フレーザー錯視の渦巻き錯視
Spiral illusion of the Fraser illusion

同心円が渦巻きに見える。

First presented by Fraser (1908); Reproduced by Akiyoshi Kitaoka (2010)



「カフェウォール渦巻き 2011年リメーク版」

灰色の同心円が左に回転して中心に向かう渦巻きに見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2011 (March 1)


"Spiral warp"

Concentric rings appear to be spirals.

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (June 29)

equiangle = 45 deg

The spiral illusion of the Zöllner illusion:

Kitaoka, A., Pinna, B., and Brelstaff, G. (2001). New variations of spiral illusions. Perception, 30, 637-646.


"Spiral blood vessel"

Red concentric rings appear to be spirals.

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (June 26)

The spiral illusion of the Fraser illusion (Fraser spiral):

Fraser, J. (1908) A new visual illusion of direction. British Journal of Psychology, 2, 307-320.

The Fraser illusion of this type:

Skillen, J., Whitaker, D., Popple, A., and McGraw, P. V. (2002) The importance of spatial scale in determining illusions of orientation. Vision Research, 42, 2447-2455.


"Neural circuit spirals 2"

Concentric circles appear to be spirals (going to the center by rotating clockwise). Moreover, the inner part appears to rotate clockwise (counterclockwise) when observers approach (move away from) the image keeping their eyes fixed at the center.

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (August 7)


"Packed spirals"

Concentric rings appear to be spirals. Moreover, each set of rings appears to rotate.

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2006 (June 13)


"Songs of frogs"
(a remake)

Concentric arrays of dots appear to be spirals.

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2008 (January 2008)


"Cyanophyceae spiral"

Concentric circles appear to be a spiral.

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2007 (August 29)


First presented by Fraser (1908); Reproduced by Akiyoshi Kitaoka (2003)

Fraser's spiral

The term "spiral illusion" had long referred to the spiral illusion of the Fraser illusion (Fraser, 1908) before we elucidated that any tilt illusion can form spiral illusion (Kitaoka, Pinna and Brelstaff, 2001). This page shows a copy of Fraser's spiral produced by PC programming. <2003/8/30>

Fraser, J. (1908) A new visual illusion of direction. British Journal of Psychology, 2, 307-320.
Kitaoka, A., Pinna, B., and Brelstaff, G. (2001). New variations of spiral illusions. Perception, 30, 637-646. PDF
Catalogue of spiral illusions (in Japanese)
北岡明佳 (2006) 渦巻き錯視のメカニズム じっきょう数学資料, 52, 13-15. PDF (配布物)

Suggested function

Bernoulli's spiral

r = a exp (k θ)



= equiangular spiral

k = 1 / tan (φ)



Spiral Glass pattern

φ = 70º


"Fractal spiral illusion"

Concentric rings made up of fractal islands appear to form spirals.

Copyright Hitoshi & Shinobu Arai 2007
from Professor Hitoshi Arai, Graduate School of Mathematical Sciences, University of Tokyo, October 4, 2007

北岡明佳のコメント: 原理としてはフレーザー錯視のようですが、それよりもなによりも、世界初のフラクタル錯視図形 なのではないでしょうか!? 新井先生の視覚数学e研究室報告に、この錯視の論文が出ました。 <2007年10月4日>


黄金角の螺旋の図(配布プリント)

フィボナッチ数列 1 1 2 3 5 8 13 21 34 55 89 144 ・・・

近接の法則




参考書

渡邉泰治
黄金比の謎 美の法則を求めて

化学同人 2007

作図の実習 (しないけど)
塗りつぶし属性と線属性

グラデーション と ブレンド

ワードで作ってみよう →  そのワードファイル

北岡明佳 (2005) 目の冒険・錯視の話⑤ 自分で作って「傾く」「動く」 朝日新聞, 2005年7月31日発行 be on Sunday, p7. (配布プリント、実習用)

ワードで作ってみよう →  そのワードファイル

ベジェ曲線説明ファイル

錯視のことを知るには

北岡明佳著 錯視入門 朝倉書店 (2010年7月)  new! 

 もっと情報


 CREST研究プロジェクト「計算錯覚学の構築」の 錯覚美術館の開設のお知らせ
日時: 2011年5月14日(土)
場所:千代田区神田淡路町1-1神田クレストビル2階
明治大学 先端数理科学インスティテュート 錯覚と数理の融合研究拠点
電話(ファックス兼用):03-5577-5647

錯覚美術館紹介のページ

明治大学のニュース


Q. 錯視・だまし絵とは何か?

A. 対象の真の性質とは異なる知覚である。


要するに、錯視・だまし絵はである。


い 

ご清聴ありがとうございました。


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