恒常

since February 13, 2015


Goddamn Colour-Switching Dress (Dress illusion or Dress debate)

According to Stephen Macknik on CVNet on March 7-10:
1. Swiked originally tweeted the image on tumblr on February 25, 2015.
2. She did ask the 2AFC question, not the open ended question: http://swiked.tumblr.com/post/112073818575/guys-please-help-me-is-this-dress-white-and
3. She then retweeted herself on instagram on 2/27 (unless by some freak coincidence there is a different user on Instagram named swiked who just so happened to retweet the tumblr post).


(c) Cecilia Bleasdale 2015

"Original" (Royal-Blue #TheDress Lace Bodycon Dress, Roman Originals, UK)

Akiyoshi Kitaoka talked about this issue in his poster session of the International Symposium on Psychological vs Mathematical Approaches to Optical Illusion held in the Nakano Campus of Meiji University, Tokyo Japan, on March 4-6, 2015.

Kitaoka, A. (2014). Color Illusions Accompanied by Color Constancy Phenomena. Demoes at the Exhibition, International Symposium on Psychological vs Mathematical Approaches to Optical Illusion (Tokyo Symposium on Optical Illusion 2015), Meiji University, Nakano Campus, Tokyo, Japan, March 5-7, 2015. Demo (PDF)

Akiyoshi Kitaoka got Japanese TV interviews there on March 4 and 5 in this regard.

<March 10, 2015>

以下、facebook 2015年3月2日

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10204192446546137&set=a.2215289656523.118366.1076035621&type=1&theater

本日、ドレス問題につきまして、あるテレビ局の取材に下記のように回答しました。 (図は @budoucha (ぶどう茶)制作)

1. 青黒に見える人、白金に見える人、どちらも見える人がいる。

2. 青黒に見える人は白金に見える人よりも数が多いようだ。Twitter
  上で自発的に調査されたものを友人が拾ったところ、3対1程度で
  あった。他の調査でも同様な結果となっている。 

3. どちらも見える人は反転図形のように切り替えができるわけだが、
  容易に切り替わらないようである。切り替わる時も随意では
  なかったり、かなりの努力を必要とするようだ。

4. 青黒に見える人は時間がたつと青茶に見えて黒に戻らなく
  なることがある。初見のみ青黒に見えたという人も多い。

5. 白金に見える人は時間がたつと白が青く見えてくることがある。

6. 年齢が高いほど青黒に見える割合が多い、というネット上のデータが
  ある。

7. 青黒の人は青と接している茶色を黒とラベルする。茶色単独だと
  茶色と答えることが多いことから、要因として色の関係性も考えられる。

8. 青黒に見える人は、青に見えている時に彩度が上がって知覚されて
  いる。これも色の関係性の要因を示唆する。

9. 一部の視覚科学者は添付ファイルのような色の恒常性の考え方で
  説明できるとインタビューに答えている。添付ファイルをご使用の
  場合は  @budoucha (ぶどう茶) とクレジットして下さい。
  作者はTwitterの住人です。

10. その図で言うと、右側の色変換は乗法的色変換で普通にあるもので、
  問題ないが、左側の色変換は加法的色変換でやや特殊な変換である。
  数学的には可能でも実在という点で物理的にはそのような変換は困難
  である。要するに左側の色変換は不自然であり、そのような知覚は
  理論的には考えられないところであるが、現実には青黒に見える人が
  過半数を超えるのだから、理論の方の再検討が必要となった。

11. いわゆる色覚異常とは関係がないと考えられる。

12. 必ずしも色の錯視の範疇ではない。

以上です。


@budoucha (ぶどう茶) (Twitter)

<March 19, 2015>

産経新聞 平成27年(2015年)3月7日土曜日夕刊 p.8 社会面

<March 21, 2015>

Gilchrist, A. (2015). Perception and the social psychology of ‘The Dress’. Perception, on line.
http://www.perceptionweb.com/openaccess/p4403ed.pdf

<March 25, 2015>

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2015 (March 25)

Kitaoka, A. (2015). Color Illusions Accompanied by Color Constancy Phenomena. Demoes at the Exhibition, International Symposium on Psychological vs Mathematical Approaches to Optical Illusion (Tokyo Symposium on Optical Illusion 2015), Meiji University, Nakano Campus, Tokyo, Japan, March 5-7, 2015. (part of the poster)

「インテルミラノ錯視」

ドレス問題のドレスが青黒に見える人の一部は、左の画像はインテルミラノのユニフォームのように見える(らしい)。さらに、右のベタ塗りの「こげ茶」の領域も「黒」とラベルできる人が少なくない。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2015 (March 23)

下図がくすんだように見えるらしい。


http://blog.23andme.com/23andme-research/genetics-and-that-striped-dress/

(1) Those who saw white and gold were the majority.(白金の方が多い)
(2) There were some age effects. More than two thirds of those who are 40-60 years old saw white and gold. Less than half of those who are 80-99 years old saw white and gold. (白金が特に多いのは40-60代である)
(3) There was no sex difference.(性差なし)
*This article does not show the number of participants for each age, so it cannot be judged whether the differences are statistically significant or not.
(筆者注:生データが表示されていないので科学的信用度は低い)

<March 25, 2015>

日経電子版に出た。 http://www.nikkei.com/article/DGXMZO85079060R30C15A3000000/

<April 3, 2015>

日本でのインターネット調査(株式会社クリエイティブジャパンによる)。「青黒」派は「白金」派よりも多かった(χ2 (1) = 36.56 , p < .01)。また、年齢が高い方が「青黒」派の比率が高くなる傾向にあった(χ2 (4) = 26.50 , p < .01)。
http://magazine.voicenote.jp/20153168/

下記はクリエイティブジャパン社から頂いた生データ
-----------------------------------------------------------------
           20代とそれ以下 30代 40代 50代 60代とそれ以上 合計
-----------------------------------------------------------------
青黒と答えた人    62       116  109  119   149        555
白金と答えた人     64        84   91   51    81       371
-----------------------------------------------------------------
合計          126       200  200  200    200       926
----------------------------------------------------------------- 

比のデータとしたもの
-----------------------------------------------------------------
           20代とそれ以下 30代 40代 50代 60代とそれ以上 合計
-----------------------------------------------------------------
青黒と答えた人    49%      58%  55%   60%   75%        60%
白金と答えた人     51%      42%  46%   41%    26%       40%
----------------------------------------------------------------

比の表を図にしたもの



【クリエイティブジャパン社の調査方法】

クリエイティブジャパン社が運営しているアンケートサイト「ボイスノート」(http://www.voicenote.jp/)の中で「ボイスノートマガジンのコンテンツとして調査」として実施した。実施期間は2015年4月2日~4月6日。2015年4月現在登録しているユーザーは約11万人、アクティブユーザーがおよそ半分と見積もられる。会員が自らサイトにログインして、その時に実施されているアンケートから気になったものを選んで回答する。ひとつのアンケートが実施されると、回答する会員の中で先着順に200名まで受け付ける。今回は、「20代以下」「30代」「40代」「50代」「60代以上」と世代で区切り、各世代200人まで回答可能な「錯視に関するアンケート」を実施した。

例のドレスの写真を最初に投稿したTumblrのURLを貼った上で、2択式の問いである「このドレス、何色に見えますか?」(問1)を行なった。
 ・白と金
 ・青と黒

「このドレスの画像、人によって見え方が変わると先月話題になりましたが、このアンケートに回答する前に見たことはありましたか?」(問2)
 ・見たことがあって、その時と同じ色に見えた
 ・見たことがあって、その時とは違う色に見えた
 ・見たことはなかった
の3択式にも回答させた。

他に、性別と婚姻状況を聞く質問があった。

【結果と考察】

「20代以下」のみ回答者数は200名に届かず、他の世代はすべて200名の回答を得た。タイトルがキャッチーでないなどの理由があったのかもしれないとクリエイティブジャパン社は考察した。総参加数は926名。

「青黒」派と「白金」派の比率および年齢の効果については上記の通り。

この写真を初めて見た回答者は 58% であった。予想される通り、年齢が高いほどその割合は多い傾向にあった(20代以下:54%、30代: 53%、40代:48%、50代:65%、60代以上:69%)(χ2 (4) = 23.60, p < .01)が、ネット世代の若者なら誰でも知っているというわけでもなく、半数は知らなかった。このアンケートサイトに参加するようなネット参加者でこの数字であるから、この写真を見たことのある人の割合はもっと低いと見積もってよい。

この写真を見たことがある回答者の中で、「見た時と同じ色に見えた」か「違う色に見えた」かの問いに対し、「違う色に見えた」という回答者は 29% であった。知覚が切り替わった人が3割近くいたということになる。年齢が高いほどその割合は多い傾向にあった(20代以下:14%、30代: 28%、40代:29%、50代:37%、60代以上:40%)。この傾向は統計学的に有意であった(χ2 (4) = 11.93 , p < .05)。すなわち、年齢が高いほど知覚が切り替わりやすい、という「意外な」結論になる。

<April 13, 2015>

撮影者情報

http://www.mirror.co.uk/news/uk-news/white-gold-dress-owner-dress-5288134

http://www.mirror.co.uk/news/uk-news/mystery-solved-new-dress-picture-5244334

<May 22, 2015>

The Current Biology of the Dress
By Stephen L. Macknik | May 16, 2015
http://blogs.scientificamerican.com/illusion-chasers/the-current-biology-of-the-dress/

Why Julianne Moore and Taylor Swift See That Dress Differently
By Stephen L. Macknik | February 27, 2015
http://blogs.scientificamerican.com/illusion-chasers/why-julianne-moore-and-taylor-swift-see-that-dress-differently/

<June 22, 2015>


加法的色変換(半透明感) Additive color change (giving translucent appearance)



乗法的色変換(クリアな透明感) Multiplicative color change (giving transparent appearance)




「反転透明視」対「安定透明視」の分類と「加法的色変換」対「乗法的色変換」の分類はある程度対応している。
Loose correspondence between the two types of Adelson-Anandan-Anderson's classification of perceptual transparency and the two types of color changes showing color constancy and color illusion.

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2015 (February 21)


原画

xy値はsRGB→XYZの変換式を用いて算出した。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2015 (February 13)


二色法(赤50%)

sRGBに従ってリニアRGB化した値を用いて計算した。以下同様。青く見えるところはほぼ灰色(白色点)である。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2015 (February 13)


加法的色変換(赤50%)

青く見える部分は赤い。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2015 (February 13)


乗法的色変換(赤50%)

青く見える部分は測色的にも青いので、錯視とは言われないだろう。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2015 (February 13)


色の恒常性 4

色の恒常性 3

色の恒常性 2

色の恒常性 1


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