「飲量と錯は関係がある」というの研究

「ストレスと錯視は関係がある」という流言の研究のページ(2011年)

since February 5, 2012

 フェースブックにおいて「△△」というタイトルのページが、「ドイツ健康啓発センターの疲労度自己診断資料(オフィシャル・アルコールテスト)です。 図柄を見て「動いて見えたら赤信号」(家に帰ってすぐ寝ること)で、飲みすぎや疲れが溜まっている状態とのことです。 ※MPEG(動画)ではなくあくまでJPEG(静止画)です。」という説明を付けて、私の作品(「ローラー」)を引用なしで無断使用するとともに、非科学的な主張をしております。飲酒量と錯視の間に何か関係があるという科学的根拠は知られておりません。あったら教えて頂けますか。 <2012年2月5日>  [2012年2月6日10:00現在そのページにアクセスできないので速やかに閉鎖措置が取られたと考えられる] <2012年2月7日リンク解除>


経過

2012年2月5日(日) 0:06 O様より、下記のメールを拝受。 (以下、許可を得て一部を掲載)

10時間ほど前にFacebook上で以下のメッセージをお送りしたのですが、まだお
読みいただいていないようですので、e-mailでもお送りいたします。なお、シ
ェアはすでに1000件を超えております。

どうも間違った情報がFB上で拡散しているようですので、お知らせします。
(私も2度ばかりコメントを入れました。)
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=以下省略

追伸

参考までに、私が書き込んだ2つのコメントを以下にコピーしておきます(た
だし「6年前」は「7年前」の誤記)。

なお、私のコメントが不適切とお考えの場合はお知らせください。削除いたし
ます。

①====================
三菱商事ドリンクキリン委員会「アルコールテスト(ドイツ健康啓発センター
認定)」のページは現在は存在しませんが、それに言及した書込がすでに6年
前に見られます。意外に古いネタであるようです。
http://www.shuwary.com/mt/mt-comments.cgi?entry_id=101

しかしながら作者の北岡氏は「ストレス耐性と錯視の間に何か関係があるとい
う科学的根拠は知られておりません」と主張する一方で、アルコールテストに
ついては何も述べていません。となると、アルコールテスト云々という記述は
かなり疑わしいと私も考えます。
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/rumor.html

なお、画像の転載について北岡氏は「その作品を使って科学的なディスカッシ
ョンを行うこと、引用を正しくすること、……、商業コマーシャルが掲載され
ていないこと……です。……これらの条件に合致していない場合は、既に掲載
されている場合でも速やかに下ろして下さい」と述べています。
=====================

②====================
現時点で「シェア542件」ですか。錯視図形を楽しむのはよいのですが、アルコー
ルテスト云々といった眉唾な話が真偽の確認もされないまま拡散され続けるの
は、決してよいことではありません。北岡氏の著作権も侵害しています。
=====================


2012年2月5日(日) 5:20 S様より、下記のメールを拝受。

昨日あたりから、Facebook上で私の友人たちが下記の書き込みをシェアしています。

※下記は「公開」とされている書き込みなので、Facebook会員でなくても閲覧できると
思いますが、もし閲覧できませんでしたら、すみません。
http://www.facebook.com/photo.php?fbid=以下省略

この書き込みでは、先生の作品「ローラー」(すなわち Moving stress test: Picture #
2: Clearly, three rotating cylinders in this picture. として転用されているもの)
と思われるものが掲げられ、

> 「ドイツ健康啓発センターの疲労度自己診断資料(オフィシャル・アルコールテスト)
> です。
> 図柄を見て「動いて見えたら赤信号」(家に帰ってすぐ寝ること)で、飲みすぎや疲れ
> が溜まっている状態とのことです。

との文章が付けられています。
「ストレス」から、今度は「飲みすぎ」になったようです。

心配な転用と思いましたので、お知らせさせていただきました。


その書き込みは2011年12月1日 16:02に行われ、2012年2月5日12:10現在、シェア1395件である。フェースブック1つ1つが個人が発信するウェブサイトとしての機能を持つと考えると、この誤謬が拡散する速度と範囲はこれまでの対人的な噂の拡散(メールでの拡散を含む)のそれよりも桁違いということになるのではないか? 2012年2月5日 12:35、噂の発信元のウォールに削除を依頼の書き込みを行った。2012年2月5日 17:15現在、応答なし。シェア数1566件。発信元は早急な対処が必要である。2012年2月5日 17:55現在、発信者が応答、対処を表明。適切な対処がなされたら、本サイトから当フェースブックへのリンクははずす予定。


下記作品が濫用されている。2004年制作で、現在の北岡の表記法では、最適化型フレーザー・ウィルコックス錯視・タイプIIa を応用した作品である。日本語のわかりやすい解説書は こちらこちら

「ローラー」

ローラーが回転しているように見える。

Copyright A.Kitaoka 2004 (April 20, 2004)

子供のころ、洗濯機にはこんなのがついていた。(年齢がバレる)

2012年2月6日10:00現在そのページにアクセスできないので速やかに閉鎖措置が取られたと考えられる。ボヤ段階で火消しに成功か?

2012年2月6日晩 本ページ(「飲酒量と錯視は関係がある」という流言の研究)のアクセス数が2000件を超えていた。丸1日で2000件は前代未聞。

2012年2月7日10:48 発信元のページの閉鎖措置が確認されたので、その名称とリンクを本ページから解除。これで終息?


 北岡明佳の錯視のページ