感覚情報処理

後期開講・水曜3限・清心館507

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感覚・知覚領域の心理学的研究の最先端の知見を紹介致します。この講義のタイトルから想像されるような工学的モデルはごく少数を除いて取り扱いません。とは言え、情報処理心理学の講義なので、数学なしとはいきません。講義の内容は、北岡明佳の関心のある分野(錯覚研究)にかなり偏ります。一方、感覚・知覚研究で現在勢力が強いのは工学的アプローチと神経科学的アプローチであり、心理学的アプローチは昔ほどの勢いはありません。しかしながら、私の意見では、この分野で100年後に生き残るのは、心理学的アプローチであると信じています。


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講義内容 ダウンロード資料 ファイルの大きさ その他
1 ガイダンス - - Gescheider著「心理物理学」下巻のプリントを配布した。

フェヒナーの法則とスティーヴンスの法則は、いくらなんでもテストに出る。ウェーバーの法則も出るかも。
2 渦巻きの知覚1
渦巻き描画・線画プログラム

渦巻き描画・サイン波プログラム

グラスパターン描画プログラム

渦巻きの数学


330KB

339KB

330KB

実行プログラムはWindows上でのみ動作します。

配布物は、「北岡明佳 2001 錯視のデザイン学(9) 日経サイエンス」のカラーコピー
3 渦巻きの知覚2 同上 - 第2週に配布したプリントを持って来るように。
4 渦巻きの知覚3
グラスパターン実験プログラム

渦巻き錯視実験の資料

- 配布物は
Gallantら(1993)
Wilsonら(1997)
北岡(2003)
脳の図
5 - - -
-
6 明るさ・色の情報処理1
色の知覚(知覚心理学講義用)

写真1(等持院)
写真2(等持院)
写真3(梅小路公園)
写真4(金閣)


1.4MB

0.7MB
1.5MB
0.4MB
0.9MB

配布物は、松田隆夫「視知覚」培風館(1995)より
7 明るさ・色の情報処理2 - - 眼球の解剖学・生理学・光学などを講義します。
8 明るさ・色の情報処理3 - - 脳の視覚系と各段階での色覚説など
9 明るさ・色の情報処理4 色立体視のページ

グレア効果(オプアートのページ)

踊るハートのページ

立命館の錯視のページ
- 参考文献

大井義雄・川崎秀明 (1996) カラーコーディネーター入門・色彩 日本色研事業

財団法人日本色彩研究所編 (2000) カラーコーディネーターのための色彩科学入門 日本色研事業

Helmholtz's Treatise on Physiological Optics, J. P. C. Southall (監訳), Thoemmes Press (2000)
(Helmholtz (1867) の英訳本です )
- - - - 補講日は最終講義日の予定です。
10 明るさ・色の情報処理5 明るさの錯視 2.0MB 2002年度の心理学研究法IIで配った明るさの錯視のファイルです。
11 情報の補完のメカニズム1
視覚的補完

視覚的ファントムのページ

縞誘導(grating induction)

ファントムとGI描画プログラム

クレイク・オブライエン・コーンスイート効果の視覚的ファントム

マッハバンドの視覚的ファントム


582KB





338KB






-
12 情報の補完のメカニズム2
視覚的ファントムとネオン色拡散の解説文書


視覚的ファントムと縞誘導

縞誘導の瞬間提示


1.1MB




348KB

-
13 最近のトピック1
- 動く錯視の分類 -
- - -
14 最近のトピック2 - -
傾き錯視の話題です。

15 最近のトピック3 - -
両眼立体視の話題です。

資料の印刷はエプソンのインクジェットプリンタで最も適正に仕上がります。欲を言いますと、スーパーファイン紙以上の上質の紙(スーパーファイン紙・マット紙・フォト紙・写真用紙等)を使いますと、きれいに印刷できます(紙に合った印刷モードで印刷しましょう)。白黒モードかカラーモードかで仕上がりが異なる場合があります。レーザープリンタはトナーのむらが出ますし、紙が反りますのであまり良くないです(昔はレーザープリンタと言えば最高品質の代名詞でしたのにね)。

教科書 なし
参考書
著者 タイトル 出版社
北岡明佳 トリックアイズ2 カンゼン 2003
中溝幸夫 視覚迷宮 ―両眼立体視が生み出すイリュージョン― ブレーン出版 2003
北岡明佳 トリックアイズ カンゼン 2002
北岡明佳(監修) 動く!作れる!マジカル・アイ 宝島社 2002
宮本敏夫 図解雑学・脳のはたらき・知覚と錯覚 ナツメ社 2002
リチャード・L・グレゴリー 脳と視覚・グレゴリーの視覚心理学(近藤倫明・中溝幸夫・三浦佳代訳)(Eye and Brain, the fifth edition) ブレーン出版 2001
松田隆夫 知覚心理学の基礎 培風館 2000
大山正 視覚心理学への招待・見えの世界へのアプローチ サイエンス社 2000
Howard, I. P. & Rogers, B. J. Binocular vision and stereopsis Oxford 1995
松田隆夫 視知覚 培風館 1995
椎名健 錯覚の心理学 講談社現代新書 1995
下條信輔 視覚の冒険・イリュージョンから認知科学へ 産業図書 1995
Gilchrist, A. L. (ed.) Lightness, brightness, and transparency Lawrence Erlbaum Associates 1994
大山正 色彩心理学入門 中公新書 1994
乾敏郎 Q&Aでわかる脳と視覚・人間からロボットまで サイエンス社 1993
池田光男・芦澤昌子 どうして色は見えるのか・色彩の科学と異常 平凡社 1992
金子隆芳 色彩の心理学 岩波新書 1990
今井省吾 錯視図形・見え方の心理学 サイエンス社 1984
Robinson, J. O. The psychology of visual illusion Dover 1972, 1998

(私の著書だけ学術書でないのがカッコ悪いなあ・・・)
(2001年に日経サイエンスに9回連載しました「錯視のデザイン学」を本にするという計画は今のところございません。図書館で見てね。)
(2004年に「錯視の科学」という本が出ます。)


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