の学術的情報

2012年8月19日作成開始・2012年12月8日公開


トリックアート美術館とは、2012年8月現在、日本各地で10施設以上営業しているトリックアートの商業的施設1) で、アートをだれでも身近に楽しめることを目的とした美術館である。自分・家族・友人が入って写真の撮れる美術館である。

創始者は剣重和宗(けんじゅうかずむね)(1940-1997)2)。現在は、工房と美術館を経営する株式会社エス・デー3) が活動を継承し、さらに発展を続けている。

1) 直営の美術館は、那須とりっくあーとぴあ東京トリックアート迷宮館の2箇所である。
2) 剣重和宗は、1997年11月、那須とりっくあーとぴあ ミケランジェロ館のシスティーナ礼拝堂を描いている中での不幸な事故で亡くなった。享年 57歳。「剣」は正式には「劒」の字である。
3) エス・デーは「スペースデザイン」のイニシャルである。現在の社長は剣重和宗の実弟で、当初から彼を支えてきた清水博司氏。

<2012年8月19日>


剣重和宗肖像画とトリックアートによるシスティーナ礼拝堂

photo Akiyoshi Kitaoka 2012 (August 9)


トリックアート美術館の歴史

1980 劒重和宗 『アトリエ沙桜』(S.Dの前身)設立
1984 トリックアート壁画制作開始
1986 柏崎大壁画『創造の丘』(5年計画)着工
1987 (株)エス・デー(スペースデザイン)*設立
1988 名画のパロディーシリーズ製作開始
1990 トリックアート『壁だけの美術館』製作開始
1991 『JAIB美術館』(東京都江戸川区)オープン → 当時のパンフレット(PDF、株式会社エス・デー提供)
1992 『トリックアートの館』(栃木県那須町)オープン → 当時のパンフレット(PDF、株式会社エス・デー提供)
2000 トリックアートによる『システィーナ礼拝堂』(栃木県那須町)完成
2011 『東京トリックアート迷宮館』(東京都港区・お台場)オープン

その他、詳しくは、エス・デーのサイトの制作者紹介のページをご覧下さい。
2012年8月9日(木)に、北岡明佳對梨成一研究員とともにエス・デーを訪問し、取材を行なった。下記はそれに基づく学術的に重要と思われるポイントである。

剣重和宗は銀行に勤めた後退職し、トリックアート制作を独力で始めた。「名画ベース+影使い」のトリックアートでスタートし、後に線遠近法などを活用するようになった。影を使うアイデアは剣重のオリジナル。『環境デザイナー』を肩書きとした。

世界初のトリックアート美術館は『JAIB美術館』である。写真を撮ってOKの美術館であった。「客が入って完成するトリックアート」を標語としていた。『JAIB』は "Jack-in-the-box" (びっくり箱)の頭文字を取ったものという#。なお、『JAIB美術館』は現存しない(1999年10月に閉館)。現存する最古のトリックアート美術館は『トリックアートの館』である。

剣重は制作しているところを一般の人に見てもらうことを重視した。それによってさまざまなヒントが得られるからと考えたからである。現在、那須とりっくあーとぴあにはアトリエがあり、自由に見学できる。 



* 『JAIB美術館』のパンフレット(株式会社エス・デー提供)によれば、『(有)S・D(スペースデザイン)』 である。

# 茂田忠雄 (1996) トリックアートの不思議な世界 “楽しく身近な芸術”の創造 あさひ銀総研レポート, '96・6, 48-49.

<2012年11月20日>


株式会社エス・デーよりコメント
美術館当初より写真を撮って遊ぶことを提唱しておりました。
⇒ 以降、写真を撮ることで完成するアートとして、発展を続けております。

<2012年8月15日>


本人が映らない鏡の部屋

鏡の部屋のアイデアはエス・デーのオリジナルである。

<写っているのは、對梨成一氏(立命館大学立命館グローバル・イノベーション研究機構)>

<2012年8月9日>


 

写真額

写真額のアイデアもエス・デーのオリジナルである。下の写真は壁にかけられた絵ではなく、壁の向こうの部屋の壁の絵と床である。



「大蛇とはだいじゃ?」

太秦トリックアート迷宮館にて

photo Akiyoshi Kitaoka 2012 (November 7)
撮影したのは京都新聞社の佐久間記者


この写真は、那須とりっくあーとぴあ(栃木県那須高原)にて撮影(2012年5月5日)。

<写っているのは、若林宏輔氏(立命館大学立命館グローバル・イノベーション研究機構)とトリックアート絵のキツネ女>

<2012年12月8日>


太秦トリックアート迷宮館(2012年10月オープン)を京都新聞の記者とともに取材した際に撮影(2012年11月7日) 取材の様子


トリックアート美術館ついに上洛! (2012年11月7日・嵐電常盤駅にて撮影)

<2012年11月20日>


トリックアート美術館にはエイムズの部屋もある。この写真は、高尾山トリックアート美術館(東京都八王子市)にて撮影(2012年5月7日)。

<写っているのは、若林宏輔氏(立命館大学立命館グローバル・イノベーション研究機構)とヤスミナ・ステヴァノフ氏(立命館大学文学研究科)>

<2012年11月20日>


本が出た。2015年8月15日初版。

<2015年9月6日>


2015年10月17日撮影@那須とりっくあーとぴあ


キューピット


ロケットパンチ


釣り



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