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上り坂が下りに見えたり、下り坂が上りに見えたりする坂、あるいはその錯視のこと。これらの錯視は、俗に、おばけ坂、幽霊坂あるいはミステリー坂という(例:カナダにある「磁石の丘」Wikipedia)。学術的には、縦断勾配錯視という(今井省吾 (1971) 道路の縦断勾配の錯視 東京都立大学人文学報, 83, 13-28)。坂道錯視は、さらに、左右方向の傾き錯視も含む。実例はたくさんありそうであまりない。 <坂道錯視の写真募集中>

2015年3月26日より


久米島のおばけ坂

調査日:2015年2月23日(月)~24日(火)  調査員:北岡明佳、對梨成一
研究資金: 立命館大学 2014年度 研究推進プログラム「科研費連動型」 (研究代表者・北岡明佳) 「新しい錯視群の知覚・認知メカニズムと神経的基盤の解明」


手前の緩い上り坂が下り坂に見える。

手前の坂は 0.6゜の上り坂(1.0%,80m)、奥の坂は 3.2゜の上り坂(5.5%,40m)であった。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2015 (March 24) 沖縄県久米島にて。撮影日は 2015年3月23日(月)か24日(火)。以下同様。雨天に悩まされました。


実際に観光バスが来た。


向こう向きに下り坂が上り坂に見える。

この坂は 0.6゜の下り坂(1.0%,80m)である。奥の坂は下り坂ということになるが、勾配は測定していない。

これは上り坂ではない。


レンタカーの観光客が来た。意味がわからないようだったので教えてあげた。

2人が並んで歩いてとるところは上り坂に見えるが下り坂である。


この写真(西向きに撮影)ではサトウキビ畑の南側の道は向かって上り坂に見えるかもしれないが、下り坂である。

對梨氏より手前は緩い下り坂なのだから、サトウキビ畑の南側は下り坂である。


道路の勾配を測定中。


久米島の位置


坂道錯視20 (セルビア南部・ラダン村)

坂道錯視19 (鳴門スカイライン・四方見橋)

坂道錯視18 (屋島のミステリーゾーン)

坂道錯視17 (北海道尻別国道の坂道錯視)

坂道錯視16 (北海道美瑛町の坂道錯視)

坂道錯視15 (北海道上富良野町のジェットコースターの路)

坂道錯視14 (新潟県中魚沼郡津南町の連続した坂道錯視)

坂道錯視13 (新潟県中魚沼郡津南町の坂上りの水)

坂道錯視12 (京都府綴喜郡宇治田原町の坂上りの水)

坂道錯視11 (滋賀県甲賀市、滋賀県立陶芸の森の階段錯視)

坂道錯視10 (埼玉県飯能市、正丸駅の階段錯視)

坂道錯視9 (種子島、南種子町河内の錯視の坂)

坂道錯視8 (種子島、中種子町納官深久保の錯視の坂)

坂道錯視7 (熊本県天草郡苓北町志岐山の木山弾正無念坂とお京坂)

坂道錯視6 (京都府南丹市美山町田歌の坂上りの川)

坂道錯視5 (福岡県遠賀郡岡垣町内浦のゆうれい坂)

坂道錯視4 (福岡県久留米市田主丸の坂上りの水)

坂道錯視3 (青森県三戸郡階上町の後戻り坂)

坂道錯視2 (岩手県花巻市東和町のミステリー坂)

坂道錯視1 (いろいろ)


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