条件間でサンプルの大きさが異なるとき
被験者間要因が
2つ以上の分散分析では,サンプルの大きさが条件間で異なるときの計算方法が問題になります。
データ
- 保育園などに通っている子供たちと通っていない子供たちに,テストを行いました (Howell, 2002, pp. 452-455)。子供たちは,2, 3歳の子供たちと 4, 5歳の子供たちに分けられています。
- このデータの記述統計は以下の通りです。例えば,daycare の 1番目の水準についての data 平均は,-0.616 です。

- 各グループのデータ数が異なる場合,周辺平均として非加重平均が用いられます。daycare の 1番目の水準についての非加重平均は,(-1.208 + 0.075) / 2 = -0.567 になります。非加重平均では,データ数が考慮されません。

分析
- SPSS では,タイプ III の平方和を用いる方法が初期設定になっています。この方法は,周辺の平均に非加重平均を,サンプル数に調和平均を用いた場合の分散分析とよく近似します (手計算については,Howell,2002, pp. 452-455 を参照)。
出力
- 分散分析の結果です。

- 以下にタイプ II の平方和を仮定した場合の結果を示しました。daycare の主効果と age の主効果の平均平方がタイプ III を用いた分析結果と異なります。