RGB値のヒストグラム圧縮による色の錯視図形作成のJavascriptプログラム
ECVP2021(ヨーロッパ視覚学会)Showtime!(デモセッション)参加用の北岡明佳の作品の日本語版
日本語版の制作は、2021年10月13日。 オリジナルの英語版はこちら




(2) 次に、以下のパラメータ―値を入れて、「ヒストグラム圧縮」ボタンを押してください。
  R min - max    G min - max    B min - max

(この画像は右クリックでダウンロードできます)




(オリジナル画像)



ヒストグラム圧縮による色の錯視画像の作り方にまだ習熟していない方へ:
  このプログラムは、自動で最適なパラメーターを計算するツールを装備しております(常に完璧とまではいきませんけどね)。
  上のオリジナル画像で、目的の色をお選びください。そして、下の「自動ヒストグラム圧縮」ボタンを押してください。変換された画像が上の方に現れます。


目的の色:    R   G   B
その色が変換された後の色: R   G   B



もしヒストグラムが全部描けていない場合は、左のボタンを押してみてください。   拡大倍率: x


錯視の説明

この色の錯視作成プログラムは、RGB値の分布の範囲が偏っている場合、視覚系はそれぞれの範囲が0から255になるように変換して色を見ているかのようにふるまうという知見(Shapiro et al., 2018)を利用しています。



文献

北岡明佳 (2019). イラストレイテッド 錯視のしくみ 朝倉書店

Kitaoka, A. (2019). Two types of spatial color mixtures and color illusions. EIP19 (Empirical Research in Psychology), Belgrade, Serbia, March 30, 2019. Presentation (html)

Shapiro, A., Hedjar, L., Dixon, E., & Kitaoka, A. (2018). Kitaoka's tomato: Two simple explanations based on information in the stimulus. i-Perception, 9(1), January-February, 1-9. PDF (open access)




予備のプリセット画像





このウェブページのアドレスは、下記QRコードから得ることができます。

 

http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/histogram_compression-ECVP2021-ShowTime-j.html



要約

PCやスマホといった電子媒体の画像は、サブピクセルがRGBである画素で構成されています。RGBはそれぞれ256階調の値を持ち、「0」が最も暗く、「255」が最も明るいことを意味します。物体や風景などを撮影した普通の画像においては、RGBそれぞれ0〜255のすべての階調が含まれていることが多いです。その範囲が狭くなると、色の錯視が起こりやすくなります。今回のデモは、RGBそれぞれの階調の範囲を操作することで、色の錯視を起こすJavascriptのプログラムです。ここでは、この操作を「ヒストグラム圧縮」と名付けています。例えば、赤いイチゴの画像があったとします。この画像のRの階調を0〜128というように下方向に圧縮し、GとBの階調を128〜255というように上方向に圧縮します。すると、赤い色調の画素はなくなりますが、依然としてイチゴは赤く見え続けます。これは一種の色の恒常性現象ですが、赤い色相の画素がないのに赤く見えるという意味では、色の錯視でもあります。今回のデモでは、様々な色の画像を試すことができるように設計しました。このデモ(下図)は、ウェブにアクセスできる人なら誰でも見ることができます。どうぞお楽しみください。
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/histogram_compression-ECVP2021-ShowTime.html

ECVP2021


Abstract

An electronic image is made up of pixels whose sub-pixels are RGB. Each of RGB has a value of 256 gradations, where '0' means the darkest and '255' means the brightest. In most cases, an image of an object or landscape contains all gradations from 0 to 255 for each of RGB. When the range of those gradations is narrowed, color illusion is likely to occur. My demo is a Javascript program that creates color illusion by manipulating the range of gradations of each of RGB. Here I name this manipulation 'histogram compression.' Suppose you have an image of red strawberries. The R gradations of the image are compressed downward, say from 0 to 128, and the G and B gradations are compressed upward, say from 128 to 255. Then, pixels of red hue disappear, but the strawberries will continue to look red. This is a kind of color constancy phenomenon, but it is also a color illusion in the sense that objects appear to be reddish even though there are no red hue pixels. In my demo, I designed it so that you can try images of various colors. The demo (shown below) is available to anyone who has access to the web. Enjoy!
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/histogram_compression-ECVP2021-ShowTime.html

ECVP2021







(管理用データ)