質的研究に御関心をお持ちの皆様へ
2003年10月1日
「質的心理学研究」編集同人一同
無藤隆・やまだようこ・麻生武・
南博文・サトウタツヤ
「日本質的心理学会」設立への呼びかけ
私どもは、「日本質的心理学会」の設立を決意し、多くの方々の参加を得たい
と願い、ここに皆様にお願いの手紙を差し上げます。
2002年に発刊しました「質的心理学研究」(新曜社)は、来年の春には3
号になりますが、おかげさまでこの領域の先端を行くパイオニア誌として心理
学だけではなく他の学問分野からも熱い注目をあび、大好評で迎えられてきま
した。
私たちはこの新しい研究誌の編集と刊行の経験の中で、質的研究の盛り上がり
と、さらなる方法論の検討など学問として発展するための期待の大きさを実感
しています。しかし、数名の同人組織でボランティアとして継続する作業の限
界も感じており、今後の発展は多くの方々の参与による開かれた体制で行って
いくべきではないかと思うようになりました。そこで、学会その他での話し合
い等を経つつ、ここに、来年度を目指しての学会設立の働きかけを開始したの
です。
私たちは、当面、次のようなことを考えています。2004年春の発足を目指
します。発起人会と記念行事は3月の発達心理学会前後に開きたいと思います。
それまでに、発起人に加わって頂く方々をお願いし、その方々で発起人会を行
い、また役員等の体制を決めたいと思います。
会の活動としては、「質的心理学研究」を第3ないし4号から学会誌として継
続いたします。学会大会は、心理学会などの前後に行うことを考えています。
第一回大会は、2004年9月11日(土)に京都大学で開催する予定で、学会
設立準備と併行して準備をすすめていきます。また、ワークショップを行うこ
と、メーリング・リストを重要な柱とすること、年齢・キャリア・地域・国籍
を問わず学会員として活動して頂くこと、他の学会や研究会と積極的に連携す
ることなど、若手の研究者の意欲を生かしながら多様で幅広い活動を進めてい
きたいと思います。何より、その運営にあたり、「質的心理学研究」創刊のと
きの自由で創造的なパイオニア精神を受け継いで、友愛に基づいた簡潔で柔軟
な組織運営を行っていきたいと考えています。
************************************
以上より、発起人もしくは会員としてご参加頂ける方は、学会HPを参照のうえお申し込みいただけると幸いです。