立命館大学 総合心理学部 学部ポータル 人間科学研究科 SPSS入門

交互作用の分析 (分散分析で反復測定の方法を用いた場合)


要因b の単純主効果について検定するには,要因b の主効果に関する検定で用いた誤差項と,要因a と要因b の交互作用に関する検定で用いた誤差項を合計して,単純主効果の検定のための誤差項にする方法があります。しかし,この方法を用いたときには,自由度の調整 (Winer, Brown, Michels, 1991, p. 537) と球面性の仮定に関する問題があります。

ここでは,該当するデータのみを取り出して,新たな分散分析を行う方法を用いて,各水準における単純主効果の検定を行います。例えば,要因b の単純主効果に関する検定では,要因a の各水準のデータについて,要因b に関する分散分析を行います。

要因a の各水準における要因b の主効果 (要因b の単純主効果)

要因a の各水準のデータについて要因b に関する分散分析を行います。

  1. 分析から一般線形モデルの反復測定を選択し,b の水準数を入力します。



  2. a1b1, a1b2, a1b3, a1b4 を被験者内変数ボックスに挿入します。



  3. オプションを選択し,b についての平均値の表示と,主効果の比較を指定します。



  4. 要因a の 1番目の水準における要因b に関する分散分析の結果を以下に示します。

    要因a の 2番目の水準における要因b に関する分析では,a2b1 〜 a2b4 を被験者内変数として選択します。



  5. オプションで主効果の比較を指定したので,平均値間の比較が表示されます。

    ペアごとの比較で用いられる標準誤差は,比較される対のデータから算出されています。対のデータについて,対応のある t 検定を行った場合の標準誤差と同じものが使用されています。


要因b の各水準における要因a の主効果 (要因a の単純主効果)

要因b の各水準のデータについて要因a に関する分散分析を行います。

  1. 分析から一般線形モデルの反復測定を選択し,a の水準数を入力します。




  2. a1b1 と a2b1 を被験者内変数ボックスに挿入します。



  3. 要因b の 1番目の水準における要因a に関する分散分析の結果を以下に示します。

    要因b の 2番目の水準における要因a に関する分析では,a1b2 と a2b2 を被験者内変数として選択します。要因b の 3番目,4番目の水準における要因a に関する分析では,それぞれ,a1b3 と a2b3,a1b4 と a2b4 を被験者内変数として選択します。