立命館大学
総合心理学部
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人間科学研究科
SPSS入門
2要因の分散分析と単純主効果
2要因の分散分析については,2通りの方法があります。
「一般線形モデルの 1変量」 は,主に,被験者間の要因を分析するための方法です。
分散分析のモデルを指定すれば,被験者内要因についても分析できます。ただし,被験者内要因について分析した場合,平均値の比較や単純主効果の検定において誤差項の選択が不適切になる場合があります。
一般線形モデルの反復測定は,被験者内要因を含んだ計画について分析可能です。ただし,被験者内要因については,平均値の比較や単純主効果の検定方法に制限があります。
単純主効果
2要因 (例えば,要因a と 要因b) の交互作用が有意であるとき,要因b のある水準での要因a の主効果,あるいは,要因a のある水準での要因b の主効果について分析することがあります。
しかし,交互作用が有意になったからといって,すべての水準についての効果を検定する必要があるとは限らないでしょう。
Tests should be carried out to answer important questions, not to address idle curiosity or to make the analysis look "complete." (Howell, 2002, p. 493)
一般線形モデルの反復測定では,心理学においてしばしば使用される方法を用いた多重比較や単純主効果の検定が実行されません。しかし,被験者内要因を含んでいる場合,いくつかの問題 (球面性,誤差変動の等質性) が含まれています。
そのため,すべてのデータについての分散分析の誤差項を用いて平均値の比較や単純主効果を検定するのではなく,比較されるデータのみを用いて分析を行い,平均値を比較したり,部分的な主効果を検定したりする方法が適切な場合があります。