2021年6月27日(日)10:40-11:00の間の3分間
日本色彩学会第52回大会(2021)・カラーデザイン作品発表1
CD-01, room B ポスターショートプレゼン:Bグループ

「肌色変換」による色の錯視

立命館大学総合心理学部 北岡明佳

since June 22, 2021



「肌色変換による青いミニ」

左の画像では、青く見えるボディの画素は青くなく、オレンジ色の色相である。右の画像がオリジナルの写真。2021年6月20日(日)に、ローザンベリー多和田(滋賀県米原市)で撮影。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2021 (June 22)



「静脈錯視:腕」

青白く撮れた写真の場合でも、この手の青く浮き出て見える静脈は物理的には青くなく、彩度の低い黄色かオレンジ色であった。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2014 (April 24)


「静脈錯視:手の甲」

この手の青く浮き出て見える静脈は物理的には青くなく、ほぼ灰色あるいは彩度の低い黄色であった。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2014 (April 24)


Vein images show unique histograms of RGB values, in which they lack high or low values.


This histogram resembles that of the color illusion based upon additive color change.

histogram equalization↓  ↑additive color change

The hypothesis of "histogram equalization" proposed by Shapiro et al. (2018) can explain this color illusion. We think that the mechasnim of histogram equalization contributes to color constancy.

Shapiro, A., Hedjar, L., Dixon, E., and Kitaoka, A. (2018). Kitaoka's tomato: Two simple explanations based on information in the stimulus. i-Perception, 9(1), January-February, 1-9. PDF (open access)




「肌色変換による青いミニ」
(色彩学会カラーデザイン作品版)

左の画像では、青く見えるボディの画素は青くなく、オレンジ色の色相である。右の画像がオリジナルの写真。2021年6月20日(日)に、ローザンベリー多和田(滋賀県米原市)で撮影。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2021 (June 22)



北岡明佳の錯視のページ




2021年6月27日(日) 「「肌色変換」による色の錯視」(Color illusion produced with ‘skin-colored transformation’) 日本色彩学会第52回全国大会'21・カラーデザイン作品発表(CD-01, room B ポスターショートプレゼン:Bグループ)

任意の画像を適切に「肌色変換」すると、青い対象の全画素を黄色あるいはオレンジ色の色相に変換できるが、それでもその対象は青く見える。色の恒常性とも言えるし、色の錯視とも言える。静脈錯視(静脈は青く見えるが画素は青いわけではないという錯視)と原理は同じである。「肌色変換」のサイエンスと技術については、国際学会の講演および著書で既に発表しているが、一般にはもちろん、日本色彩学会の会員にも十分知られているとは言えないので、作品発表ではあるが、ある程度の分量の説明を付ける。 抄録のPDF