since May 18, 2012


こうあるべき「彩度の対比」の図。5×5列の色の正方形でできた大きい正方形を2つ並べて1セットとする。セット内の左側は彩度の高い色、右側は彩度の低い色(なるべく明度は左側の色と等しくした)で構成する。それぞれの中央の正方形に、中程度の彩度の色をターゲットとして置いて比較する。ターゲットの色相として、上列左から赤・緑・青、下列左からシアン・マゼンタ・イエローの例を示した。もし「彩度の対比」が存在するなら、各セット内の右のターゲットは左のものよりも鮮やかに見えるはずである。筆者にはわずかではあるが予想の通りに見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2014 (November 29)


cf.

こうあるべき「彩度の同化」の図。色の正方形を2つ並べて1セットとする。セット内の左側は彩度の高い色の線を乗せ、右側は彩度の低い色を乗せる。ターゲットは色の正方形である。その色相として、上列左から赤・緑・青、下列左からシアン・マゼンタ・イエローの例を示した。色はそれぞれ「こうあるべき「彩度の対比」の図」に対応している。もし「彩度の同化」が存在するなら、各セット内の左のターゲットは右のものよりも鮮やかに見えるはずである。筆者にはごくわずかではあるが予想の通りに見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2014 (November 29)


左右の小さい正方形は物理的には同じ色であるが、右の方が鮮やかに見える。これは彩度対比と言っていいのか?


より鮮やかでない領域に囲まれた領域は、より鮮やかなものに囲まれた領域よりも彩度が高く見えるか?

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2012 (May 18)


(下図は上図のような黒い境界線は関係がないことを示す図)

より鮮やかでない領域に囲まれた領域は、より鮮やかなものに囲まれた領域よりも彩度が高く見えるか?

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2012 (May 18)


より鮮やかでない領域に囲まれた領域は、より鮮やかなものに囲まれた領域よりも彩度が高く見えるか? この図では、輝度コントラストは右の方が高いように見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2012 (May 18)


Copyright Akiyoshi Kitaoka 2014 (November 18)


彩度対比は色の恒常性の表れではないか?

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2012 (May 18)


参考

「酒井の色の対比」

上の正方形の列は同じ灰色に見えるが、左の5つの正方形と右の5つの正方形を入れ換えて下の列に並べてみると、かなり違っていることがわかる。一番下の2つの正方形は外に出してみたところで、左の緑の正方形は右上の5つの正方形と同じで、右のピンクの正方形は左上の5つの正方形と同じである。誘導背景の色に最大の彩度を用いないことがポイントであった。

酒井香澄(「Landの二色法による色再現とBelseyの仮説検証」立命館大学文学部哲学科心理学専攻2002年度卒業論文)の発見をベースにしている。

Copyright A.Kitaoka 2002



「彩度対比あるいは色相対比」

それぞれの色の左右のリングは同じ色であるが、左は灰色に近く見え(色によってはわずかに反対色が見える)、右はより鮮やかに見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2011 (May 5)

論語式・色の錯視



「松田の彩度同化」

縦の細い格子は左右同じ色であるが、左の方がより鮮やかに見える。松田博子先生による。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2011 (May 2)

松田先生によると「トーン同化」と言えるかもしれないとのことである。



Copyright Akiyoshi Kitaoka 2011 (May 9)



色が誘導される線は色誘導部分に接触している方が効果が大きいようだ。下左図では効果弱くなる。接触のある下右図では十分な彩度同化がある。 <2011年7月10日>

 versus 

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2011 (July 10)



完全にくっつくと、逆に彩度対比となる。


北岡明佳の錯視のページ