応募者: Demo team for Pyschlops (細川研知,中嶋豊 東京大学インテリジェントモデリングラボラトリー ) タイトル:膨らむ扇風機 ○錯視の概要 この錯視は,丸いパッチ(ガボールパッチ)を組み合わせて正方形を作った際に,正方形全体が膨らんだり凹んだりして見える錯視である.膨らんで見えるパターンも凹んで見えるパターンも,同じように正方形の中心から放射状に明るさが変わっていてほとんど同じに見えるが,パッチの中身をわずかに操作することで凹凸が反転する,という意味で面白い錯視と考えている.また、必ずしもこの配置でなくてもよく,回転させることもできる. ○蛇足:刺激の詳細 錯視の原理はポップル錯視と同じと推定される.このパターンは,ガボールパッチを格子状に並べ,それぞれのパッチのキャリアの方位をパターンの中心からの方位+90度,位相をパターンの中心に対する角度としている.このようにすると,縦または横の任意の1列のパッチ群は必ずポップル錯視と同様の位相ずれを持つ.各列の錯視がパターンの外側に折れる錯視を起こす場合には凸型に見え,内側に折れる錯視を起こす場合には全体として凹型の図形となるように見える.