実行方法: FLASH動画を実行させてください.(ブラウザで開けば見られると思います)

説明: 「脳は絵をどのように理解するか」(ロバート・L・トルソ著、新曜社)に紹介されているレオナルド・キッツの図を参考にしました(下の画像をご参照ください).この動画を作った狙いは,静止画である元の図の四角形を連続的に回転させるとどのような視覚的効果が起こるかということを検証するためでした.

わかったことは,
・ 四角形が回転していても視覚の体制化パターンの効果(複数の四角形の並びによる曲線のような連なり)が感じられる.
・ 注目している付近の四角形だけが回転していて,残りの全ての四角形は回転していないように感じられる.
・ 結果として,全ての四角形の向きは連続的に回転いるにもかかわらず,体制化パターンに関しては,総じて静止画である元の図と同等な視覚効果が保持されているとも解釈できる.
・ しかしながら,体制化を起こしている断片は要素四角形の回転によって常に発生・消滅を繰り返しており,実際には,この時間的変化とともに視覚は常に新しい体制化パターンの部分を発見・認知している.このとき,全体の画像は時間的になめらかな変化であるにもかかわらず,体制化パターンの認知は時間的に不連続である.

注意: 「脳は絵をどのように理解するか」では、元図には "Reproduced by permission of R. C. Dean, Dartmouth College" との但し書きが付けられている。