商業目的扱いかどうか微妙な例の判断基準 

2007年9月23日より


 1 心理学や視覚の研究者が、著書等の中で錯視の例としてお使いになりたい場合。


(準)研究目的として、喜んで高解像度ファイルを差し上げております。直接私にご連絡下さい。また、出版社を通じてのご要望はこれまで商業扱いになりますと言って差し戻していましたが、件数が増えてきて一から出版社に説明するのも手間なので、本日(2007年9月23日)以降、出版社からのご依頼でも、心理学か視覚の研究者による学術書であることがわかれば、そのまま許諾し、高解像度ファイルを出版社に渡します。しかし、コンタクトのない方に作品の使用許諾を出すという気持ちの悪いことも起こりえますから、できるだけ著者自ら私にメール連絡して下さい。 → 北岡にメールする
心理学および視覚の研究者の皆様におかれましては、出版社カンゼンに使用許諾を求めないようにして下さい! 今のところすべて発見して未然に支払いを防いでいますが、錯視作品の商業取引というのは、企業の宣伝や企画に使いたいという案件が対象のもので、研究者が支払うべきものではありませんので(研究費から支出できるのでしたら別ですが)。

2 上記以外の分野の研究者が、著書等の中で錯視の例としてお使いになりたい場合。


基本的には、(1)に準じます。数学や物理学など理数系の研究者からのご依頼には甘いのですが、実学系(経営学など)の研究者からのご依頼の場合は本当に錯視を錯視として扱っているのか確かめることになります。医学、工学、芸術方面の方からのご依頼は実に多彩なので、一つ一つ判断します。それらの結果、商業的目的と判断する場合もあります。美術史の研究者から学術的な使用目的でのご依頼、指折り数えてお待ちしております。その場合でも、著書が作品集の性格が強い場合は、商業扱いとなります。

3 心理学や視覚の研究者が、著書等の中でデザイン的に使いたい場合。


デザイン的、ということがあまりにも明らかですと、商業扱いとなります。そのあたり事情をお汲み頂いた絶妙な表現で、私が(1)で許諾できるようお願い致します。

4 上記以外の分野の研究者が、著書等の中でデザイン的に使いたい場合。


特定の例外を除き、商業扱いとなります。出版社カンゼンにご連絡下さい。例外であると思われる方は、私にメールを下さい。

5 研究者でない方が、著書等の中で錯視の例としてお使いになりたい場合。


デザイン的に使う程度が比較的低いと判断しましたら、(準)研究目的で許諾致します。高解像度ファイルを差し上げますので、直接私にご連絡下さい。なお、出版社を通じてご要望された場合は、これまで通り商業扱いと致します。

6 研究者でない方が、著書等の中でデザイン的に使いたい場合。


ほぼすべてが、商業扱いとなります。出版社カンゼンにご連絡下さい。例外であると思われる方は、私にメールを下さい。

7 基本図形を、著書等の中で錯視の例としてお使いになりたい場合。


基本図形はデザインではありますが、著作権のある著作物扱いするべきではないと考えますので、自由にご使用頂けます。私にメール頂ければ、高解像度ファイルを渡します。出版社など第三者経由でのご依頼は、原則としてお断り致します。なお、その錯視が比較的最近(目安としては30年以内)に報告されたものについては、文献を明らかにする必要があります。これは、研究者の学問的プライオリティ(先取権ともいう。研究者にとっての最大の名誉のこと)の保護のためです。なお、どれが基本図形でどれが作品かわからない、という人は錯視に関する知識が足りないので、著書の中で錯視を扱って頂くのはうれしくありません。

8 基本図形を、著書等の中でデザインとしてお使いになりたい場合。


基本図形はデザインではありますが、著作権のある著作物扱いするべきではないと考えますので、自由にご使用頂けます。私が親しくしていてる方につきましては、私にメール頂ければ、高解像度ファイルを渡しますが、他の方は自力で作成するとよいでしょう。その場合でも、その錯視が比較的最近(目安としては30年以内)に報告されたものについては、文献を明らかにする必要があります。これは、研究者の学問的プライオリティ(先取権ともいう。研究者にとっての最大の名誉のこと)の保護のためです。なお、「どれが基本図形でどれが作品ですか」という質問は勘弁して下さい(物理学者に「原子と分子の違いを教えて下さい」と聞くようなものですぞ)。

9 著書等の表紙にデザインとしてお使いになりたい場合。


私が恣意的に判断しておりまして(著者との個人的親しさや、予想されるその著書の影響力などが判断材料)、(準)研究目的で使用許諾を出したケースもあります。しかし、多くの場合は、商業扱いとなります。

 北岡明佳の錯視のページ