各種の可視化画像を含む自然画像とは言えない画像は、幾何学的な性質を持つとともに、錯視の宝庫である。それらの錯視のうちいくつかを検討する。たとえばマッハの帯は可視化画像で起こりやすい明るさの錯視であるが、同時に奥行き形状の錯視を含んでおり、クレーター錯視との関係が示唆される。そのほか、輝度差のある領域に線を引くだけで発生する「静止画が動いて見える錯視」について考察する。