錯視と注意と脳 錯視とは、対象の「真の」性質とは異なる知覚のことである。このため対象についての知識があらかじめ必要であり、 どんなに歪んだ知覚であろうと、知識との照合なしには錯視たりえない。このため、錯視図形観察時においては、 どの知覚と知識を比較するのかという能動的注意の役割は重要である。本講演においては、この認知心理学的側面から 錯視と脳の関係について検討してみたい。