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四国新聞の記事 「長尾断層で大地震」

デマ拡大対応大わらわ「大型店で子どもが乱暴された…」(河北新報)

 福島県白河市内の大型店のトイレで、男に乱暴された女の子がいる―。こんなうわさが市内で広がり、保護者らが不安を募らせている。市教委は「警察に確認したが、根拠のない話。何とか静める手だてはないものか」と頭を抱えている。

 うわさが出始めたのは1月末ごろ。「市内の大型ドラッグストアの店外トイレで、幼い女の子が男に乱暴されたらしい」という内容だ。全国的に子どもを狙った連れ去りやわいせつ事件が増えていることもあり、うわさは一気に広まった。

 「被害者はあの幼稚園の子らしい」などと話はエスカレート。ある小学校は2月中旬、「根拠のないうわさがある。興味本位で広げないように」との文書を家庭に配布したところ「小学校でも注意を促す文書が回った」と伝わり、かえって火に油を注ぐ結果となった。

 白河署は「そのような事実はない」と断言する。今年1月中旬、ある地区の防犯懇談会の席で、問題のトイレについての改善要望を署員が受けた際、出席者から「あのトイレから女の子が血を流し泣きながら出てきたと聞いたことがある」との発言があったことは分かった。が、うわさの域を出ない話だったという。

 市民からは市教委に「事件を隠しているのか」との声まで寄せられる始末。白河市議の1人は「市教委からうわさを否定する答弁を引き出し、根を絶つ」と議会の一般質問で取り上げる構えだ。

 流言や都市伝説に詳しい立命館大の佐藤達哉助教授(社会心理学)は「子どもの安全は常に地域の関心事で、自衛的にならざるを得ないことが、うわさの背景にある」と指摘。対処法として「注意を促す文書を全学校が一斉に配るなど、誰もがすぐに確認できる方法を取るのがいいのではないか」と話している。
(河北新報2004年3月9日)


サトウタツヤ(社会心理学研究室)