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上り坂が下りに見えたり、下り坂が上りに見えたりする坂、あるいはその錯視のこと。これらの錯視は、俗に、おばけ坂、幽霊坂あるいはミステリー坂という(例:カナダにある「磁石の丘」Wikipedia)。学術的には、縦断勾配錯視という(今井省吾 (1971) 道路の縦断勾配の錯視 東京都立大学人文学報, 83, 13-28)。坂道錯視は、さらに、左右方向の傾き錯視も含む。実例はたくさんありそうであまりない。 <坂道錯視の写真募集中>

2013年4月5日より


滋賀県立陶芸の森の「階段錯視」の実地調査

調査日:2013年4月4日(木)  調査員:北岡明佳と對梨成一  研究資金:科研費、R-GIRO

陶芸の森階段

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2013 (April 4) 撮影日は、2013年4月4日(日)、以下同様

階段の踏面(ふみづら)は水平なのだが、下から見上げると上部は右に傾いて見える。 測量値のPDF

階段がエスカレーターのように上昇して見える錯視もあるなあ・・・


階段の踏面(ふみづら)は水平なのだが、下から見上げると下部が右上がりに見えることもある。


階段の踏面(ふみづら)は水平なのだが、下から見上げると上部は右に傾いて見える。


階段の踊り場がなく連続しているように見える写真


階段の踏面(ふみづら)は水平なのだが、上から見下ろすと踏面の水平が左に傾いて見える。写真ではあまりそう見えないが、現場では左に体が傾いて、左側の手すりを握る傾向にあった。


さらに上から見たところ(魚眼レンズ使用)


錯視の原因か?


對梨研究員が測量しているところ


京都から1時間


5年前との比較

階段の下の方は左に傾いて見え、上の方は右に傾いて見える。

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2008 (April 21)

上から見ると、階段の上部は右に傾いて見える?

坂道錯視1


正丸駅の階段との比較

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2013 (March 13) 撮影日は、2013年3月13日(日)

坂道錯視10


京都市インクライン上の琵琶湖疏水にかかる橋(大神宮橋)の階段の錯視との比較

Copyright Akiyoshi Kitaoka 2013 (March 30)

実際に曲がってますなあ・・・ 中央の手すりが左に傾いて見えるような気はする。

坂道錯視10


文献

對梨成一 (2005). 階段の水平踏面が傾いて見える錯視の実験的解明 心理学研究, 76, 139-146.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy1926/76/2/76_2_139/_pdf


坂道錯視のページ(對梨成一氏のホームページ)


坂道錯視10 (埼玉県飯能市、正丸駅の階段錯視)

坂道錯視9 (種子島、南種子町河内の錯視の坂)

坂道錯視8 (種子島、中種子町納官深久保の錯視の坂)

坂道錯視7 (熊本県天草郡苓北町志岐山の木山弾正無念坂とお京坂)

坂道錯視6 (京都府南丹市美山町田歌の坂上りの川)

坂道錯視5 (福岡県遠賀郡岡垣町内浦のゆうれい坂)

坂道錯視4 (福岡県久留米市田主丸の坂上りの水)

坂道錯視3 (青森県三戸郡階上町の後戻り坂)

坂道錯視2 (岩手県花巻市東和町のミステリー坂)

坂道錯視1 (いろいろ)


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